異世界インフルエンサー

河童長老

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第1話 SNS

「アキよ…そなたの授けられたスキルは…SNSじゃ。わしも長年この儀式に携わっておるが聞いたこともないスキルじゃのぅ」


教会のクレア婆さんからその言葉を告げられた瞬間、脳裏に雷に打たれたかのような衝撃が走り、前世の記憶を思い出した。そうか…僕は異世界転生したのか。


というかスキルがSNSってどういうことなんだよ…この世界にSNSがあるなんて聞いたことがないぞ

確かに仕事帰りに歩きスマホしながらTw◯tterみてたら工事現場で足を踏み外して転落死したっておマヌケな死に様だったけどさぁ(白目)


「ねぇ、アキどんなスキルを授かったの?」


そう肩を寄せながら聞いてきたのは幼馴染のエミリアだ。

フォルテーゼという名前だけは立派な小さな村で隣家ということもあり、兄妹のように育ってきた。最近はいろんなところが成長してきて、こんな近くに急にこられるとちょっとドキドキするから勘弁してほしい。


「ちなみにあたしは火魔法だったよ!これでもし魔物に襲われても黒焦げにしちゃうんだから」


「おお、そいつは頼もしいな…僕が授かったのはSNSというスキルだよ」


「SNS…聞いたことがないスキルだけど何ができるの?」


えっと…そりゃSNSっていうからには呟いたりするんじゃないの…?いや、待て

とりあえず調べてみよう。スキルってやつは頭に強く思い浮かべたらどういうものか理解できるらしい。

ふむふむスキル「SNS」…今はスキルレベル1みたいだな。今は何ができるんだ?

とりあえずログインしてみるか。

『ログインしますか』

はいっと。


『アキサム・エドワーズ』

『フォロー数0 フォロワー数0


・フォローが出来ます(5人まで)。1メートル以内のアカウントなら視界内にいれることで誰でもフォローできます。離れても有効です。

・ログイン時は行動が自動的に呟かれます。

・次のスキルレベルまで後フォロワー5人


…もしかしてハズレスキル…?


もっと異世界らしくカッコいいスキルとか欲しかったなぁ…



この時僕は知らなかった。

僕の呟きが世界を救うことになるなんてね。






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