アサガオを殺したのは僕さ

星るるめ

アサガオを殺したのは僕さ

アサガオを殺したのは僕さ


純粋で単純な顔をして


季節に居座る姿に


ある日


嫌気がさしたの


愛していたけれど


愛していたのにね


アサガオのいなくなったあとには


未来の種が


無造作に一粒


あまりに

 

センセーショナルで


センシティブな


愛に見えたから


何も気付かぬフリをして


それを綺麗に食べてやった


やがて僕の中に宿り


生まれくる未来が


絶望かそれとも希望か


その答え合わせは


暑さがやわらぐ頃


そうこれから


一人でゆっくりと


しなくちゃならない


今も涙に滲むのは


あの日の味と香り


ああ 僕は君を


忘れちゃいないよ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アサガオを殺したのは僕さ 星るるめ @meru0369ymyr

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ