第25話 今夜も眠れない
「リヒトくん、休んだ方が良いよっ!」
「お兄ちゃん、流石に休んだ方が良いよ」
「いや、これだけ縫ったら休むから……ちょっと待って」
そう言って俺は裁縫に精をだした。
ミアに着せている服は、膝上の赤いヒラヒラミニスカートに上着はピンクのセーラー服モドキを着せている……それに黄色いカチューシャ。
何処からどう見てもロリ系アニメのヒロインその物にしか見えない。
そしてカナは白いミニスカートに黒いニーソックス。白いブラウスに赤いリボンのネクタイ そして赤茶色のジャケット。
これは……ライトノベルの可愛らしい学生服をモチーフにしている。
どう見てもラブコメのヒロインだ。
つまり、今の俺は見た目で言うならロリ系魔法少女とライトノベルのラブコメヒロインと一緒に居るんだ……凄いよな。
「リヒトくん駄目だって! 目の下に隈が出来ているよ!」
「お兄ちゃん、ミアの為に洋服を作ってくれるのは嬉しいけど、倒れちゃうから……お願いだから休んで……」
ちなみに『リヒトくん』『お兄ちゃん』と呼んで貰うのは俺のリクエストだ。
「いや、これだけは……」
「「駄目!」」
二人にそう言われベッドへと運び込まれてしまった。
「リヒトくんは私達を大切に想ってくれるのは嬉しいんです! ですが無理はしないで下さい!」
「そうですよ! お兄ちゃんは昼間は冒険者の仕事をして、帰ってきたら家事をして終わったら裁縫……休まないと倒れちゃいますよ!」
「いや、これは好きでやっている事だから……」
人間って現金な物だな。
ライト達の世話だと凄く面倒くさいと思っていたけど、カナやミアのお世話だと全然苦にならない。
それ処か凄く楽しい。
特に裁縫は最高だ。
だって、俺のカナやミアを凄く可愛く出来るからな。
「だけど、リヒトくん、本当に顔色悪いよ、ほら今日はこのまま寝よう……ね」
「お兄ちゃん、本当に顔色が悪いよ! ミアもお願いするから今日は寝ようよ……ね」
この二人に抱き着かれてベッドに押し倒された状態じゃ断る事なんて出来ないな。
「解った、今日は休むよ!」
今日は、ちょっとアダルトな下着を作ろうと思っていたんだけど仕方ないな。
「それでリヒトくん、今日はどうするのかな?」
「やっぱり、お兄ちゃん裸の方が良いよね?」
「うん、そうだね……お願い」
俺がそう言うと、二人は服を脱ぎだした。
アニメの世界の人間がストリップの様に一枚ずつ服を脱いでいく姿は凄く興奮する。
上着から始まり、スカートをおろして下着に手をかける瞬間がなんともいえず悩ましい。
やっぱりこう言うのは、しっかりした服があるからこそよりセクシーに感じるのかも知れない。
この世界の野暮ったい服じゃこういうセクシーさは感じられないな。
「それじゃ、リヒトくん……」
「お兄ちゃん……」
そう言いながら二人してベッドに滑り込んでくる。
此処からカナだけなら、始まるのだが、今はミアが居る。
「それじゃ寝ようか?」
右の腕でカナに腕枕をし左の腕でミアに腕枕をしている。
裸の二人が密着していて凄く興奮する。
しかも、どっちを向いてもそこに居るのは最高の美少女だ。
やがて……二人からスース―と寝息が聞こえてきた。
『眠れるわけない!』
こんな蛇の生殺しの状態で眠れるわけないよな。
カナと違ってミアは凄く幼く見える。
実年齢は教えてくれないが見た目は10歳以下にしか見えない。
しかも、体のバランスの事もあり、なかなか手を出しにくい。
う~んどうしようか?
結局、二人の肌の温もりを感じ、寝息を聞きながら気が付くともう空が明るくなって来ていた。
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