第5話 高校 地学基礎

  地学基礎の先生は風変わりだった。地学基礎の授業は、プリントの穴埋め学習といった感じだった。プリントの内容をノートにまとめる課題を出してきた。自分はそれが嫌でサボっていた。先生は、みんなで話し合う時間を取っていた。友達がいない僕は窮屈な時間だった。

ある日、地学基礎のノートを提出してない4名の方が皆の前で吊し上げられた。そのうちの一人は自分のやり方でやるから、ノートまとめは不要だと先生を論破してしまった。自分の名前が呼ばれて、後で出しますと言ってしまった。その日から居残りで地学の課題を延々とやる羽目になった。放課後、教室で淡々とノートまとめをしていた。1年分ためていた。かなりの量になっていた。結局、やりきって提出した。テストは欠点に近い点数を取っていた。

もちろん、評定は5段階評価のうち、2だった。

地学ノートのまとめなおしは教科書のまとめ直しをしているみたいで時間の無駄でしかないと思った。地学基礎の話はもう一つある。先生が話し合いをしている時間を設けていた。そして、先生がとある生徒に質問を投げかけると、「馬鹿にされるので答えたくありません」といった。そこから、先生と生徒の問答が始まり、それで授業が潰れた。地学の先生は極端な人だった。褶曲という用語を説明するのに、教壇に寝転がって、先生自身で再現していた。クラス一同ドン引きしていた。先生とバトルした話を担任が聞きつけ、「先生に意見があったとしても伝え方が大事です」と言っていた。

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