アルフレッドは報われたい 〜追放された元貴族の俺は謎のスキル【合成】でなんとか生き抜きます〜
芍薬甘草湯
追放編
第1話 追放
「さぁて‥‥‥と。どうしたものかな?」
俺はアルフレッド。
見た目は金髪フツメンの貴族の次男15歳‥‥‥だった、さっきまで。
だった。っていうのはどういう事かって?
答えは簡単。家を追放されたからだ。
実家はラメルテオン五爵家、武功で身を立てた系の貴族で家族揃って武闘派だ。
俺は先週の「洗礼の儀」で武術系のスキルを授からなかった。
俺に授かったスキルは‥‥‥【合成】というこのスキル一つのみ。
何なんだろな、コレ?
洗礼の儀の後、すぐ追い出される話になったのでスキルの検証をする暇なんて無かった。追い出される準備をいろいろとしないといけなかったからな。
家探ししてたら五爵家の隠し金とかがあったからありがたく頂戴した。これは本当に助かった。
で、本日晴れて俺は貴族令息のアルフレッド・ラメルテオンから普通民のアルフレッドになったという訳だ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「‥‥‥という訳なんですよ。なんかお仕事ないですかねぇ、ギルマス?」
「お前、追放されたってのに随分と明るいな‥‥‥」
ラメルテオン家の領地外であるオーネットの街に着いた俺は冒険者ギルドに入った。
冒険者ギルドの髭もじゃのギルドマスター、ブライアンさんとは仲良くさせてもらってる。実はこんな事態も想定していたので何年も前からここに遊びに来てた。
年齢的に冒険者登録は出来なかったけどな。
ギルマスが溜め息をつく。
「まずは何より冒険者登録をしてからだ。おい、アンナ。新人登録頼むわ」
「はーい。あ、やっぱりアルくんよね? こっちへいらっしゃい」
「は‥‥‥、はいっ!」
アンナさんは薄青い髪色のセミロングヘアのめっちゃ美人さんだ。通ってた頃からの憧れの女性だ。
「ほらぁ、そうそう。ここに手を当てて‥‥‥、そう、上手よ」
ムッハー!! むちゃくちゃいい匂い。
アンナさんは俺の手を取って水晶玉に当てた。
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【アルフレッド】
HP 75
MP 30
腕力 15
器用 22
素早さ 20
体力 18
魔力 10
ジョブ【ー】
スキル【合成】LV1
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「【合成】‥‥‥? 何系のスキルかしら? ちょっと調べてくるからそこでお利口に待っててね」
「ふぁい」
アンナさんと話してると頭がほわほわするぅ〜。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ごめんね、待たせたわね。調べたんだけどわからなかったわ。多分、未登録のユニークスキルになると思うわ」
「ふぁ〜い」
あぁ、アンナさんに抱きつきたい‥‥‥。
何か言ってるけどよくわかんない。
「とりあえずお仕事よね。アルバイトだとすると‥‥‥この辺かなぁ? アルくん、竜のお世話ってした事ある?」
「ふぁい」
「あ、じゃあちょうどいいわね! ここ行ってみてね」
「ふぁ〜い」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
メモに書かれた通りの場所に来てみたところが‥‥‥白薔薇竜騎士隊?
白い石造りの大きな建物に緑の蔦が絡まり、その名の通り白い薔薇が咲き乱れている。
いや、待て待て。
俺はなんでこんな所にいるんだ?
どうしてこんな事に!?
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新連載です。
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