夏をアイした少女

@__miya__

第1話

 私はあの子が好きだ。

 恋愛的な感情かわからない。

 でも、誰よりもアイしていた

 二人とも互いに??しあっていた。


 夏休み中の登校日。

 提出の課題課題を確認してから家を出た。

 いつもの通学路を歩いていると、長い黒髪の子が歩いていた。

 いた。その背中に向かって走った。

夏姫なつき、おはよう」

 肩に手を乗せて、人差し指でほっぺをつついた。

「鈴、当たってるよ」

 この黒髪の子は、夏姫。高校に上がってから仲良くなった子。

 夏姫と歩きながら、話していた。

「そうだ、夏姫」

 私は、夏姫の左耳に触れた。

「明後日、覚えているよね」

 夏姫は苦笑いして、私の左耳に触れた。

「覚えているよ。もちろん、鈴もね」

 明後日は、私の家で夏姫とお泊り会の予定。

 その時に二人でピアスを開ける予定だ。

 夏姫が急に止まった。

「本当に校則違反しないよね」

 少し身長の高い夏姫の前で親指を上に向けた。

「大丈夫、先生には派手なものはやめろって言われたから」

 夏姫は良かったと言って歩き始めた。

「お前ら、朝から元気だな」

 後ろから低い声がした。

涼太りょうただ、いつぶり?」

 夏姫より、背の高い男子が私たちに話しかけた。

「お前の母ちゃんから」

 涼太は私の幼馴染。家は結構近い。決して、隣じゃない。少女漫画じゃあるまいし。

「これ、今日提出するものじゃん。良かったね、鈴」

 夏姫から頭を撫でられた。

 なんか、落ち着く。

 そのまま三人で学校に向かい、教室に入った。

 夏姫は一番うしろ、涼太は窓際、私は教卓前。

 夏姫と話したい!

 しかも二人はクラスの中心人物だから話しかけづらい。

「夏休みの登校日とかいらなくない、涼太」

 学校が終わり、涼太と二人でクーラーの効いた教室で夏姫を待っていた。

「なぁ、一つ聞いていいか。鈴夏すずか

 涼太の奢りのアイスを頬張りながら、涼太の話を聞いていた。

「お前、好きな奴いるの?」

 そんなのもちろん…

「夏姫、何わかりきったこと言ってるの」

「いや、そうゆんじゃなくて。異性の好きな人だよ」

 少し、考えた。今までの異性の交友関係を思い出してみた。

「ないね、私は夏姫が好き」

 涼太は頭を抱えていた。

 私、変なこと言ってないよな。

「ごめん、待った?」

 息を切らしながら夏姫が教室に入ってきた。

「そこまで待ってないよ」

 教室を出て、蒸し暑い外を歩き始めた。

「さっきね、先生から学校の近くで夏祭りがあるって聞いたんだよね」

 夏祭りか…いいな、行きたい。

「三人で行こーぜ」

「いいね、三人でお祭りとか初めてだし」

 夏姫と涼太がノリノリで話を進めている。

 なんか、やだな。

「鈴、夏休み終わり一週間前でも大丈夫」

 夏姫が顔を覗きこんだ。

「大丈夫、予定空けとくね」

 その後も、三人で話しながら帰った。


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