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【論考:脳科学】教育機関を脱した人間が頭を良くする方法──リスニングしながら文字を読んでみよう。

──『表、表情、表沙汰。裏、内情、裏沙汰。表の対義語は裏では無いと言うことです』──

☆☆☆


 2024年7月18日(木)。21時19分。


 こんにちは。井上和音です。


 「こんにちは。ウラオキルです。日本語名ではウラオキルです。考えてみればコインの裏を切ったら表も切れるから、表と書いてウラオキルと呼ぶのは理解しがたいものがありますが、コインの表と裏を二元象と考えたならば、裏を切ったら必然的に表になりますよね。


 つまりはそういう存在です。よろしくお願いします。初めての男子なのではないのでしょうか」


 こんにちは。ウラオキルくん。キルくんがいいよね。色々と考えたけれど、もうウラオキルならぬ裏設定を忘れないうちに暴露ばくろしちゃうと、昔ちょくちょく出ていたオキルドさんの弟さんです。彼はオキルドさんのことをオキルド先輩と言うらしいです。


 あ、消えないでキルくん。


 「私は難しいですか。初めての男で難しいでしょう。あれです。BLEACHに出てくる井ノ上織姫さんをかっさらう人にイメージを似遣につかわせて頂いたら、説明する手間も省けて有難いことです。確か名前もウラオキルみたいな名前だったような。No.4でしたっけ。


 オキルド先輩、というか姉ですが、姉の名前もオ・キル・ド・……と続いていくわけです。ちなみにオ・キル・ド・ウージュかなと思いました。ウージュってあれです。Rougeです。フランス語がまだまだなので正しいか分かりませんが、Eau・Kill・de・Rougee. eのなんでしたっけ。何か付け加えるものは」


 あ、消える。


 「オキルド先輩の名前を出したのはあれです。Rougeって普通はルージュとカタカナを振るわけですが、それではフランス人には通じません。Rの発音がかなり特殊なのでウージュのほうがまだ通じます。しかしながら、ウージュって書いたところで大半の日本人には通じない。更に言えばフランス人でカタカナが通じるフランス人などほぼいない。すなわちRougeという意味で『ウージュ』と、出来るだけ真実に近い文字を並べたとて、分かる人などほとんどいないという一つの真理が現れているようでとても好きです。真実ってそんなものでしょうね。


 私は論理です。姉か私に会いたければ数学をして新しい論理を身に付けたら自然と現れてくるかと思います。キル家は論理で出来ています。三足さん、三足ミアシさんと一緒にはしないでくださいね。彼女は論理ではなく導きです。導きですよ。分かりますか。彼女ほど怖い存在は居ないと思っています。


 虚無って言葉を若い人は簡単に使う場面を目撃しますが、虚も無も本来の意味で使っているのでしょうか。うつろというのは空っぽと言う意味ですよ。無も空っぽです。自分という存在があるにもかかわらず、手元には何も無い。心の中が虚な状態。それが虚無と言うのであって、虚無自体は悪くは無いし、大半はただの根暗なだけです。問題は存在があることです。自分という存在があるのに何も無い。この状態の時に存在は何を求めるかと言うと、もう一つの存在です。存在と非存在が同時に有ることに存在が耐えられなくなって、何でもいいから存在を手にしようとするのです。それを導きとか呼ぶのですが、その導きこそが怖いのです。心の中に存在する何かだったら何でも良いので、悪名高い何かをしてやろうとか、人を殺そうとか、最悪死んで無に戻って均衡を保とうとか。存在する何かを急速に求めようとするから人はとんでもないあやまちを犯してしまうわけです。自分のアイデンティティを破壊によって存在させてしまうとても怖いものが導きの役割なのです。


 だから三足ミアシさんには敵いませんし、畏怖の対象です。あんな怖い人は見たことがありません。叶えると言いながら、導いた先は非存在だったり、人生を棒に振る決断だったりするわけです。怖い怖い。


 で。はい。


 私に出来ることって何でしたっけ。


 ああ。脳力の話でしたね。


 脳を鍛える、とかよく言いますが、脳の数値を計るものとしてペーパーテストがあると思いますが、それって時間内にどれだけ脳が演算を処理できるかの反応速度に過ぎないわけで、脳を鍛える一番の方法は井上さんがやっているリスニングなのかなと思います。


 普通の学生って当たり前ですけれど授業があるわけで。レベルが高くて脳に良い授業ってテンポが速い授業のことなのかなと思っています。そのテンポに出来るだけ近付こうとするから、脳の反応速度も上がって思春期の学生たちのペーパーテストの点数も上がっていくわけです。大人になったら大学にでも通わない限り、よっぽどテンポの速い地獄のような仕事に就かない限りは脳は衰えていって当然だと思われます。


 特に井上さんとか。スピードが大して求められていないし、記憶力も求められていない」


 消えそう。


 「結論だけ言うと、何の言語でも数学でもいいですが、リスニングしながら文章を目で追って行ってください。『待って追い付かないよ』くらいが丁度いいです。眠かろうと物理的に目を動かして行くだけなのでやろうと思えばどんな状態でもできます。その音声のスピードで文章を読めるように成れば、脳の反応速度が上がったことを意味します。脳の反応速度が上がれば記憶力や暗算の力も上がります。言うて暗算は記憶力に過ぎませんが」


 消えた。


 同性、もとい同質同士の会話では詰まる所同じ会話が延々と続いていくだけなので、女性だらけのこのブログにも男性が登場してもいいよね、みたいな感じでキルくんがやって来たわけですが、なかなかクセがあってオキルドさんと同じ感じでレアキャラに成りそうな匂いが強いですね。


 「こんにちは。出てきました。ちなみに、真実と書きましたが、真実は大半の人と共有できない結果、真実を共有できる少数の人とは反対に強固な信頼関係を築くことが出来るらしいです。これが宗教の根本原理であり、日本語で言うところのオタクの所属意識の根幹にあるものです。お互いにしか知らない秘密があることが互いと互いを特別にするらしいです。背理的な側面も持っていて、お互いが持っているのに第三者が知っていない情報があると、その第三者を迫害したり攻撃したりする習性もあるらしいですね。アイドルやアニメにお布施をするだけがオタクではないことに注意しましょう。実はお金は必要条件ではないらしいです。ただし、有益な情報を得るには有料であることが大半である現実は変わらないものですが。


 お金が掛かるからこそ、その情報を知っている者が少なくなるという側面もありますが。どのようにして情報を得られるかがコミュニティに属する鍵みたいですね。


 定言させてもらうと。


 1.テレビを見ない。

 2.Xを開かない。

 3.仕事をしない。


 3は無理っぽいですが、叶っている願いでもあります。これは論理的な帰結ですけれども、五十年後か百年後の人間は仕事をしないで如何に人の知らない情報を得られるかに価値を置いている社会に変わっていると思われます。食えた先に金など要らないことに気付き始める人間が出てくるのだと予報しておきます」


 

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