知恵の樹の実
知恵の樹の実をパクッと齧った。
私はやはりそんな二人を許せない。蛇もそれに同じだ。
その瞬間がなければ私は全てを知らずにいられたのかもしれない。知恵なんていらない。知ることなんて何も嬉しくない。
知ることは、より絶望に近付く道なんだ。自分が周りよりも知能が低いこと、仕事が遅いこと、才能がないこと。全部、知ることができる知性のせいだ。スマートフォンなんてなければ、無駄に悲しいニュースも知らずに済んだ。
私も、私自身が許せない知恵の樹の実を齧った一人になっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます