第39話
村人Aの朝は早い
起きて朝食と弁当を作り
もぐもぐと食べ
母の朝食と昼食を冷蔵庫にスタンバイする
ほどなくしてゾンビのように起きて来る
母に見送られながら
学校へ向かう
自転車をこぎながら
朝の新しい空気を吸い込み
大きな橋を渡り川の音を聞く
たまには休みの日に
川でも眺めに来よう
野田を誘おうかな
やっぱりやめておこう
ランドセルをカシャカシャと
騒がしく鳴らして楽しそうに走る
男の子を追い越し
通い慣れた坂道にさしかかり
いつものように気合を入れる
自転車置き場に華麗に辿り着き
スマートに鍵をかける
僕は僕の人生を生きている
誰にも振り回されない
誰にも指図されない
思うように生きる為には
賢さもお金も必要だ
今は意味の無さそうな勉強も
いつか手札になる時が来る
僕は目立たず静かに生きたい
人間ドラマは周囲を見てるだけで満腹だ
きっとその世界は1度入ってしまうと
引き返せない
だから僕は僕の人生を生きる
我ながら冷めた嫌な奴だ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます