第2話

手を取り合って

喜んだ合格発表の時


菜々の透き通るような笑顔と

ふわふわと波打つ髪


通り過ぎながら振り返る人達の視線

周囲に居た全ての男女

なんてかわいいんだと顔に書いてある


その羨望の眼差しを一点に集める菜々は

私だけを真っ直ぐ見て

本当に嬉しそうにしている


私は少しだけ優越感に浸り

存在意義を感じて

にっこりと微笑む

そしてこれから


「いつも隣にいる人」と呼ばれ

脇役の日々が始まるのだと

湧き上がってくる負の気持ちを

目を逸らしてかき消す

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