エロゲみたいな『スケベ』スキルをゲットした俺はこれからのダンジョン攻略と学校生活どうすればいいですか?答:ハーレムを作って無双します。

梨戸ねぎ

プロローグ

 『スキル:スケベ 絶倫 デカ*ンポ』


 突然だが、このアホみたいな文字列は俺のステータスに記載されている内容である。

 ぶっちゃけなにかの冗談なんじゃないかと疑いたい。

 だが、これは学校の公式システム上に表示されている正規の内容。

 このステータスは大真面目であり、断じて冗談とかドッキリではないのだ。


 思い返せば中学時代の定期検診が発端だった。

 検診の結果、未発現スキルを3つも所持しているという事が判明。

 これは凄い事だ、普通は見つかっても1コか2コだからね。


 結果ダンジョン攻略をする人々、いわゆる『探索者』を養成する学校へ進学。

 スキルを3つも持っているのだから、特待生みたいな待遇だった。

 そしてついさっきまで有名探索者に俺はなる!と意気込んでいた。

 だって入学して1ヶ月も経たない内に保有スキル3つが全て発現したんだからね。

 そして、発現したまでは良かった。


 発現したスキルが『スケベ 絶倫 デカチ*ポ』とは。


 


 もう一度言おう。


 


 『スケベ 絶倫 デカチン*』


 


 声に出して読んでほしい日本語3選である。

 

 まるでエロゲとかR‐18エロ小説の主人公みたいな所持スキル。

 だが残念ながら童貞な俺の人生は今までもこれからも精々R‐15程度。

 こんなスキルでどうやってダンジョン攻略しろというのか。


 というかこんなスキルを持っているなんて周りに知られたら。

 男子からは笑い者にされ、女子からは軽蔑され、学校中からハブられるに違いない。

 どんな事があっても、これからの学校生活の中では隠し通されなければ……。


「ウェーイwww」

 

「江口くーん、自分のステータスをながながと眺めてどーしたんw????」


「お、ついにスキル発現したんか?見せて見せてw」


 こんな時に、こんな場所で、クラスの陽キャパーティに絡まれたのはある意味で俺の運命だったのかもしれない。


「えーとwどんなスキルなのかなーw?」


「拝見拝見w」


 陽キャ3人は丁寧にも声に出して俺のスキルを読み上げてくれた。


 


「 ス ケ ベ 」


「 絶 倫 」


「 デ カ チ ン ポ 」

 

 


 ………………さっすが陽キャ共、下ネタを声に出して読んでも伏せ字なんて必要ないんだなあ。


 


 その後の展開は想像通りである。

 次の日の朝礼前にはクラスメイト全員が俺のスキルを知っていた。


 江口杉男えぐち すぎお、15歳。

 学校生活終了のお知らせです。

 

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