唯一の友達であり、オタク友達でもある彼女が僕の事が好きすぎるヤンデレだった

マキマキ

第1話 女友達はヤンデレ

※ASMR形式です。 ヒロインの1人語りで展開します。


(放課後の空き教室、向かい合う状態で椅子に座っている)


「今日は何のラノベ読んでるの?」


(本の表紙を見せる)


「あ〜、それね。少し知ってるわ。というか、またヤンデレの読んでるの? 本当ほんと君ってヤンデレ好きだよね〜。まぁ、人の性癖にとやかく言わないけどさぁ。もすこし、他のジャンルの読もうとか思わないわけ?」


(主人公は首を横に振る)


「あっ、そう。こりゃ、筋金入りのヤンデレ好きだ。私にゃどうしようもできん」


(主人公がヒロインに質問をする)


「えっ、ヤンデレが実在するかって? バカじゃないのあんた! 遂に本の中と現実の区別がつかなくなったの!?」


「そういう訳じゃない? ただ単純に知りたいって? あんた、本当に区別つかなくなっちゃったんじゃないの? 大丈夫? 良い頭の病院紹介するよ?」


「唯一の女友達だから? ………ま、まぁ、あんたの唯一のオタクの女友達ですし? ここまで気が合うとも思っていませんでしたし?」


「女子だったらそういうの知ってるでしょ、ってあんた、その発言今の時代絶対に言っちゃダメだからね。サッカーだったらイエローカードなしで1発レッドカードで退場よ!」


「サッカーよく分からない? これだからオタクは……」


「自分だってオタクだろって!? デリカシーってもんがあるでしょうが! 親しき仲にも礼儀あり、知らない? これだからオタクは……」


「え? いるか、いないだけで良い? それだけが知りたい? もう、しょうがないわね」


(満を持して口を開く)


「……いるわよ、ヤンデレは。現実にね」


「というかそもそもヤンデレがいたとしても、あんたみたいなオタクの事好きだと思う? 自分でよく考えてみなさいよ」


「えっ? どこに? ま、まぁ、クラスとか?」


「えっ? もっと詳しく? う〜〜んとね………」


(ヒロインが椅子から立ち上がる)


「……いるわよ」


「どこにって? いるじゃない!」


「だ! か! ら! 目の前にいるじゃない! 何を隠そう私がそのヤンデレよ! ここまで言わないと分からないの!?」


(驚いて椅子から転げ落ちる)


「もう、そんなにビックリしちゃったの?」


(椅子から落ちた主人公の手を握る)


「立てる? 引っ張るわよ。せーの」


(立ち上がる時にヒロインが耳元で囁く)


「あなたの性癖ドストライクの、あなたの事が大大大大好きなヤンデレが目の前にいたから?」




ASMR形式は初めてなので、何かありましたらコメントでお教えください。

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