拝啓 元戦友たちへ
Dream
第1話 鳥兜の席に居た暗殺者は
「ガネット・エリンジウム 列席者殺害の容疑でお前を国外追放とする」
忠誠を誓っていたはずだった人を殺そうとした容疑で捕縛され、国を追い出されようとしている
、、、総統の真横で泣いている、彗星蘭の列席者の所為で
「なにを、、アタシは何も、! 今だってついさっき列席者の会議があるからって此処に来たばかりなのに!」
「黙れ! メジストはお前の所為で死にそうになったんだぞ!?
俺の回復魔法が無きゃそのまんま死んでいた!」
弁明を聞かれる暇もなく拘束魔法で締めあげられて、声を出せない状況にされる
戦友たちはもう、弁面を聞くどころか
この列席者の会議までにもすでに何かを画策している様子はあった
今までちゃんとやってくれていた書類も雑務も見回りもアタシに回ってきて、合同訓練も会議も時間ずらして伝えられた挙句にもうすでに終わってたり、人が居なかったりが日常と化していった
それも、彗星蘭の席が埋まってから始まっていったことだ
今の彗星蘭の席に座っているこの女、メジスト・カートレアの所為で
この女は数か月前に来た新規の列席者、総統が拾ってきた天真爛漫な可愛らしい少女だった
実力に関しても申し分なく、列席者として名を連ねるに相応しい人物
そして何よりも、ちゃんと女性の可愛らしい外交官
、、、だったはずだ
どさッ、と乱雑に落とされては、地面とお友達になったアタシを見下す ” 元戦友たち ”
その瞳は、軽蔑 侮蔑 反感 陰気 今まで向けてくれていた感情には当てはまらない感情で、アタシの中の何かが弾けた
「、、、そうか、お前らはそれを選ぶんだね? 良いよ、もう
アタシより、其処の観光者を選ぶんなら、覚悟しておけ」
精々今の幸せを噛みしめて生きておきな
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「さて、出てきたは良いけどどうしようか?」
「まさか何も決めてないんすか隊長!?」
黒い外套を羽織って城下町を歩くアタシともう一人、、元部屋付きで、ついてくることを選んだ
フェーン・スグリ こと、フェン
「だぁってあの状況下で留まる事選べるわけなくない!?
手持ちも少ないし、ポーションだけ買って隣国飛んじゃう?」
「ん~、、それが賢明だと思いますけど、、、」
一応国に居てはいけない存在になっているため、現在私には国籍がない
此奴も無断で軍を出て来ているのでもう少しで国籍を失効するだろう
「復讐、するなら、、もっといい手がありますよ
隊長、革命軍に入る気はありますか?」
アタシの歩む道は、信じられないほど険しく
それ以上に楽しい人生になるかもしれない
「それで、この国を潰せるのなら」
悪戯っ子の様に微笑む後輩の手を、私は取った
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