彼らはただの人間ではない。

あび あび子

新しい人生の始まり 第1話





この世界は、人間と怪物が居る 。簡単に言うと 、人間も居れば怪物も居て、怪物と人間のハーフの子も居る世界だ 。

そこには、とある青年が居た。

彼の名は、


ゴイチ・シュアラ 。


彼は母、父、双子の弟が居た 。

だが母は亡くなった 。母が亡くなった原因は 、とある集団がターゲットを殺めた その瞬間を目撃したゴイチの母、ヨアネは殺され、それと同時に部屋とヨアネは燃やされたのだ 。きっと証拠隠滅の為だろう。何故 、見られても、バレても可笑しくない場所でターゲットを殺ったかは誰にも分からない … 。


ゴイチは母を亡くした事で、ゴイチの闇が目覚めた…いや、幼い頃からあったのかもしれない。

だが、ゴイチ本人は気づくこと無く 、19歳まで至った時 、人を殺めてしまった 。

その人の正体はゴイチの母であるヨアネを殺めた集団の全員が 、皆殺しにされていたのだ 。

ゴイチはハッと気づくと、血まみれの手を見た 。

ゴイチは思った 、俺はついに、此奴らと一緒になってしまったと。だが後悔はしていないようだ 。ゴイチは捕まり 、一緒に居た親友の2人と共に連れ去られていってしまった 、双子の弟を置いて 。

親友の2人とゴイチは刑務所へ行き 、会うことは少なくなった 。ゴイチは囚人達の中で1番強いと言われている奴と仲間の連中に目をつけられ、それからゴイチは囚人達にストレス発散用として暴力を受けたり、これは命令だ、と色々やらされたりするようになった 。

ゴイチは 、自分だけやられるのはまだいい、親友達だけはやられてないといいんだけど…と、考えながらも日々を送っていた 。

数週間経ち 、ゴイチは耐えられずに首吊り自殺をしようと椅子に乗った 。縄に首をかけようとした瞬間後ろから椅子を蹴り飛ばされた 。ゴイチは受け止められ、ゴイチはゆっくりと目を開ける … 。

その人は赤髪のポニーテールに、ドス黒い瞳 、瞳の中には白い星があり、顔立ちの良い 、笑顔を浮かべた女性 …


ゴイチ「… 。なんで、助けたんすか。」


その人は一瞬ぽかんとした 。彼女は少しして笑い 、話す


?「ほっとけなかったからさ 。それに理由は何個かあるしね 。」


そう言って 、彼女は立ち上がる


ゴイチ「…優しいんすね。でも俺は疲れたんす、楽に死なせて下さい 。」


?「おや、随分とネガティブな思考になっているね 。…言っただろう?まだ理由はあると 。」


ゴイチ「…?」


ゴイチは彼女の顔を見る 。女性の様な人はこちらを指を差し


?「僕は、君に入って欲しいんだ 。こちらの組織にね。」


ゴイチ「…なんでっすか 。」


?「君なら出来ると思ってね。人を助ける仕事 。」


ゴイチ「人を助ける…仕事?」


?「そうさ!後悔はしていなくとも、反省しているならば、僕が警察側に言うことが出来る 。」


ゴイチ「そんなの…俺じゃなくてもいいじゃないっすか。」


?「いや、君が良いのさ 。それに…皆がそうって訳ではないよ。君には…人の為に、大切な人の為に戦える力がある。それに魅了されたんだよ 。僕は 。」


ゴイチ「…… 」


?「君が良ければ、入って欲しい 。勿論 、君の親友である彼らも一緒に入れることも可能さ 。彼らにも素晴らしい力があるからね 。人を思う気持ちとか 。」


ゴイチ「!」


?「だけど、彼らはその大切な人の為に止めるのではなく、協力するのは良くはなかった 。大切ならば、そこは止めるべきで、叱るべきだからね 。相手を思いすぎる気持ちや優しすぎる所も良くはなかったかな 。そういう所を直そうとする為に入ってもいいのさ。居場所作りでも良いしね 。居場所があれば、ホントの自分を見つけられる人だっているからさ 。」


そう言って 、彼女は手を差し伸べる 。

暫く、ゴイチは沈黙していたが、手を掴み、?に引っ張られるように起き上がる 。


ゴイチ「…分かった。入るよ 。」


?「お!やったね!これから宜しくね 。」


ゴイチ「…うっす!」


ハナさん「自己紹介が遅れたね 、僕の名前は、ハナ・ラズア 。気軽にハナさんと呼んでおくれ 。年齢は30歳、性別は男!出身はアメリカ 、好きな食べ物はピザ〜!どうぞ宜しく!」


ゴイチ「え??お、おおお、男?!ま、マジでぇぇええ!!!??」






____________





ハナさん「てことで、これからゴイチくんが入ります!今居る皆〜、仲良くしてあげてね 。」


ハナさんはゴイチの目の前に座っている4人の元へ行く 、先ずは茶色い髪に茶色い肌の小さい男の人かららしい 。


ロクナ「…ロクナ・レアーレだ 。」


ハナさん「年齢、性別、出身、好きな物を述べて 。」


ロクナ「…年齢は29歳、性別は男 、出身はフィリピン、好きな飲み物は……ロイヤルトゥルオレンジジュース…」


あ…目つき悪いけど好きな飲み物可愛らしいな…なんてゴイチは思った。こんな事考えてる事バレたら怒られそう…


エレル「アタシはエレル・リアーザだ!年齢は19歳 、性別は女 、出身はアメリカ 。好きな事は筋トレと走る事だ!」


び、美女!!胸…胸ぇ!!

…ん"ん、次…


イヨミ「…ふぁあ 。私は…イヨミ・アクラだよ…年齢は35歳…性別は女、出身は分からない…好きな事は寝ることかな…」


綺麗な人だ…落ち着く優しい声…


レイ「私の名前はレイ・マサリです。年齢は28歳です、性別は男です、出身は…ドイツです 。こちらの事情で、アメリカへ来ました 。好きな物は、本です 。」


まともそうな人だ…でも此処に居るってことは…


ハナさん「そう、皆刑務所に居たよ 。」


ゴイチ「心読まれた…?!能力でも持ってるんすか?なんちて…」


ハナさん「…言い忘れたね、彼らも僕もその他の皆も、能力を持っているのさ。それぞれ個性的な力がね。」


ゴイチは目を見開く 。驚いているのだろう。


ゴイチ「…い、いやいや、漫画やアニメじゃあるまいし、有り得るはずが…」


ハナさん「それが有り得るんだよね 。」


そう言って剣を出し、ゴイチに渡す 。


ゴイチ「重っっ!!」


ロクナ「…お前男だろ。力つけとけ。」


エレル「頑張るんだ!」


ゴイチ「ふん!!」


思いっきり力を振り絞って持ち上げると、やっと持ち上げられた 。一瞬剣と共に腕が落ちそうになったが…


ハナさん「これからは鍛えないとだね〜。怪物と戦うんだから」


ゴイチ「か、怪物?!そんな危険な奴と戦うんすか?!」


レイ「…ハナさん、言っていなかったのですか?」


ハナさん「人を助ける仕事って言ったよ?」


イヨミ「説明不足…」


ハナさん「皆、戦闘服には着替えてあるようだし、怪物退治にレッツゴー!」


怪物は 、理性を失っているやつもいれば、悪意のある怪物も居る 。優しい怪物ならまだしも、人間を傷つけるようなら、こちらは容赦しないだけだ 。

〘そして説明しよう。

彼らの居る組織は『 special class 』

人を助けたり、怪物や悪い組織を倒す事が目的で動いている組織だ 。特別に警察や特殊部隊に許可は貰っている為、今の組織が出来ている 。

スペシャルクラスの決まりでは 、

首領以外が勧誘するのはダメ 。

この組織の情報や自分がそこへ入っていることは言わない事。

知らない組織に喧嘩を売らない事。それで戦争にでもなったらこちらが処分する 。

元から敵対的な組織は仕方ない。

人は殺してはいけない。〙

ということだ 。


ゴイチ「えっと…今から何処に向かうんすか?」


そう言った瞬間皆とゴイチは瞬間移動され、謎のよく分からない場所へ来た 。だが、木が沢山あるようでまるで森にいるかのようだ 。


ハナさん「此処からは歩いて行くよ。皆」


エレル「分かった!」


ゴイチはぽけーっとしていたが、これで分かったようだ 。


ゴイチ「…ホントに能力とか実在するんだ…」


ロクナ「…まだ信じてなかったのか。」


そうして6人は前に進む

歩いている内に不気味な廃墟のような場所が見えてきた 。

床には沢山死体が転がっていて、生臭さの匂いが漂っている 。


ゴイチ「…ふぅ、あとどれくらいっすか?」


ハナさん「もう目の前さ 。」


扉の前まで着き、皆止まる

皆顔を合わせて頷く 。ロクナは扉を開ける所か、蹴り飛ばす 。


ハナさん「一寸、静かに開けようって合図だったでしょ?」


レイ「ロクナさん…怪物にバレてしまいます。」


ロクナ「……チッ」


そして皆は中へ入る 。

部屋はボロボロで、血があちこち飛び散っている 。ゴイチは周りを見渡す 。

耳を澄ましてみるとぼりぼりと何かを食べている音が聞こえる 。


イヨミ「…ねえ、今日はゴイチくん初めてだし、ゴイチくんに殺らせるっていうのはどうかな…?」


ゴイチ「え。」


ハナさん「僕も丁度それ考えていたのだよ!皆、いいよね?彼の成長の為にも 。」


ゴイチ「ちょ」


ロクナ「…分かった 。」


ゴイチ「待って?」


エレル「強くなるチャンスだな!」


ゴイチ「あの」


レイ「…確かに、まだ初心者ですからね 。慣れさせ、強くなってもらわなければ困りますし、私は賛成です 。」


ゴイチ「聞いて??」


ハナさん「何だい?」


にこにこと圧のようなものを感じるが、ゴイチは汗水垂らして


ゴイチ「俺怪物の倒し方分からないっすよ…?」


ハナさん「君にあげた剣あるだろう?それを出して。」


ゴイチ「これっすか?」


腰についている剣を取り出す 。

ハナさんは剣を指差し


ハナさん「それで手足を切るだけでいいのさ 。後はトドメを刺すだけ 。」


ゴイチ「えぇ?!無理っすよ!」


ハナさん「ちゃんと君にお金を振り込むよ。それで好きな物も買えるよ?」


ゴイチ「…それって、おいくら?」


ハナさん「ザッと…100万?」


ゴイチ「ひゃ、100万?!これなら…推しのグッズや漫画が買い放題じゃないか!!」


レイ「…で、やるのですか?」


ゴイチ「やる!!」


そう言っていると怪物が出てきて


怪物「コロシテヤルゥ…ゥヴぁあああ!!!!」


怪物が襲いかかってくる 。ゴイチは、勇気を振り絞って 、怪物に向かって走って行き 、怪物の両腕を切る。怪物が攻撃を仕掛けてきたのでギリギリで避けて、次は両足を切って、ゴイチは怪物から少し離れた 。


エレル「凄いな!!やれば出来るじゃないか!!」


イヨミ「……うん、よく出来たね。」


ゴイチ「女子に褒められたぁあ!!」


ロクナ「まだ終わってねえぞ。」


ゴイチ「…え、あ、」


レイ「…トドメを刺してください 。」


ゴイチ「…。うっす。」


ゴイチは怪物の元へ行き、剣を胸元に当てる


ゴイチ「…次生まれ変わる時は幸せな人生を送れよな。」


そう言って胸元を刺した 。


ゴイチ「安らかに眠れよ。」


イヨミ「…君は優しいんだね。」


ゴイチ「これしか出来なかったっすけどね 。」


そう言って少し笑う。


ハナさん「…帰ろうか。死体はなんとか警察に回収して貰ったし 。ほら、僕に捕まって。」


ハナさん以外の皆「はい・うん・嗚呼」


そう言って瞬間移動で帰って行った 。




______________



ハナさん「ほら、まだ終わらないよ 。」


ゴイチ「鍛えるのきついっすー!!」


レイ「……」


レイは巻き込まれたくないからか 。見て見ぬふりをする 。


エレル「頑張れ!!」


ゴイチ「頑張りますー!!!」


鍛える速さが上がったゴイチであった 。




第1話[完]

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

彼らはただの人間ではない。 あび あび子 @122431

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る