小説を読む歓びに出会えるか?
「文章を読む歓び」
こう言うと活字中毒っぽいんだが、私はそこまでの
ただ、読む歓びを知っている程度の読み手だ。
ハマる小説を読んでいるとき、小説を読むという活動が、文章と自分の脳の双方向的なコミュニケーションになる。脳裏に思い浮かべる情景、知らず自身に再現する登場人物達の五感、それぞれの思惑、願い……。そして次の文章を欲して読む。
漫画やゲーム、映画では感じることの出来ない、脳汁でびちゃる様な没入感。それを味わっている間、小説を読む事は「作業」ではなく「活動」になる。
それだけ読み込んでいるのなら、内容を完璧に理解しているのかというとそうとも限らない。
だって読み終えた瞬間は、考察の余地などない。それは時間と共に自分が物語と距離を取ることが出来て初めて出来る事である。
読んでいる間は考察どころか、楽しむ余裕すら無い!
あまりのパワーに、夢中で読み終えた後に、「何だったんだ……」と呆然とする事もある。
或いは、あまりに無慈悲な結末に愕然とする事もある。
私は小説に呑まれ、文章から作り出した脳内の情報に自分自身が振り回され、挙げ句に現実にぽーんと放り出されて帰宅させられるのだ。それもまた堪らなく心地良い。
今のところこのような歓びは、動画を二倍速で見るような行為では得られない。
文章を読むからこそ、それを得られる。
深い深度で文章を浴びて、溺れた時にしか得られないものを知っている。
だから私は本を読む。小説を読む。電子書籍を読む。Web小説を読む。SCPや洒落怖のような創作群を読む。
この記事を読んでいるあなたは、その歓びを知っているだろうか?
カクヨムの様なウェブサイトには、読み手にそういう体験をさせられるような作品と出会わせることも「次の時代の小説作品」を育むために必要だと思う。
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