act.3 終話休憩

────ここから先は、内緒のお話だ。 

 

 契約が完遂された報告をもらう。

「いやぁ、全て上手くいったよ。姫乃をあの部屋に入れたのは僕だという記憶を、時限式で思い出すように細工をしてくれて。これで彼女は僕のものだ」

 この部屋を設置した魔法少女、先ほどは暴力的ピンク色だったが、今や、背格好も年齢もガラリと変わっており、さらに今は漆黒のシスター服に包まれ、背中には冒涜的悪魔の羽根が伸びている。

 これが本来の姿なのだろう。

「うんうん、ならよかった。若い子に化けるのって楽しいわね!」

 僕より年上なのだろうか。

「最後に聞かせてくれ、君は元は人間とはいえ、外宇宙の神なんだろう?なぜ、ただの人間である僕に協力してくれたんだい」 

 外宇宙の神の彼女は恥ずかしげに笑う。

「余計なお節介、かな。私は、女の子同士の愛を守るために神様になったから、つい力を使っちゃったって感じなのよね⋯⋯」

 女の子同士の愛を守る外宇宙の神か。素晴らしいね。

「そうかい。まぁどうあれ、君のおかげで姫乃とは熱愛まっしぐらカップルになれたんだから感謝しているよ。ありがとう」

「あら、褒めたって何も出ないわよ?」

「そんなものじゃないさ」


 また一つカップルたちのキューピットになれて良かったわ。達成感があるわね、今回のこの部屋は今までと違った。内部にいる人間に対して気持ちを昂らせる干渉を行った者がいるのは間違いない。明らかな害意があるというか。侵食してやろうというかね。

 いや、見ているだけの観測者とも異なる、もっと大きい別世界、マルチバースからの干渉だった場合は、少し厄介ね。私も本気を出さないといけないかもしれない。


「じゃあ、僕は行くよ。ああそうだ、名前を最後に聞いていいかい?」

 彼女は薄く笑う。

「私は、ユリトース=小百合=アクィナス。困ったら呼んでね!」


 覚えておくよ。シュウジはそう言って去っていった。



 

 端末への異状なアクセスが検出されまし逋セ蜷育卆蜷医?繧ク繧ォ繝ォ繝上ャ繧ュ繝ウ繧ー繝シ!逋セ蜷育卆蜷医?繧ク繧ォ繝ォ繝上ャ繧ュ繝ウ繧ー繝シ?縺ヲ繧?≠縺ゅ≠縺ゅ≠縺




「終わると思って安心してたでしょ!最も厄介なのは「あなた達」よ?そう、百合作品の読者であるのそこのあなた!」




 もちろん、ドキドキハラハラとか、手の込んだ設定とか叙述トリックや、切ない片想い、リアリティがある女性以外と関係を持ったことがあるとか技巧に凝るのもいい。私は百合に夢見てるから好きじゃないけど⋯⋯とにかく、言いたいことは、際限なくやりたい放題はダメってこと。

 女の子が好きな女の子は、ファンタジーの存在じゃないんだから、創作でおもちゃにするような真似をするのは感心しないわ。

 物語の中の子達のことにもっと気を配ってあげてって言いたいの!私が生きていた時は、物語上でも女同士なんて大概、ほろ苦いバットエンド。

 エスってそんなのばっかりよ?ハッピーエンドであるのが一番だけど、違うとしても、ほんの少しでも希望を持たせてあげて、少しでいいから。

 

 少しの思いやりを、頭の隅に置いておいてね。じゃあ、私は次の世界のカップルを助けてくるわね。

 

 ばいばい。



 アクセスが切断されました。

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 アクセスが切断されました。

 

 fin.

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