闇魔術の魔女

はらへりいぬ

プロローグ

 宣教師シュラハは広場に集まる民衆に言いました。


 魔女。それは悠久の時を生きし、不浄なる者。

 それらは大気の魔力を喰らい、あらゆる生命に害をなす。


 魔女。それは魔に魅入られし、魔から産まれし者。

 魔力溜まりから出ずるこの不老の魔人は人の形しているなれど、決して人あらず。


 魔女。それは悪神の眷属。常人では到底敵う事の出来ぬ魔人。

 それらに出逢えば最期と思うべし。生き延びたければ光の加護を求めよ、と。


 『善聖教 シュラハの章第五節』から抜粋。

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