星の金貨

青月クロエ

第1話 プロローグ

 夜空に瞬く星が金貨に変わり、私へと降り注いでくれたなら──、私はいつだって自由になれるのに。


 ……なんてね、わかってる。

 そんなおとぎ話みたいな奇跡なんて絶対に起きたりしない。起こるわけがない。

 だから。今日も私は。


 虚しさを隠すように、完璧な化粧と笑顔で己を飾る。

 なりふりかまわず、誰とでもかまわず。生きるために嘘の愛を売る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る