邪神系Kamituberの配信
天星 水星
第1話 ざまあされている相手に神の加護を渡してみよう!
おはこんじゃしんー! 今日も元気よく悪戯していく邪神系kamituberの邪神ちゃんだぞー。なんか最近さぁ下界では、ざまあ? っていうのが流行ってるらしいじゃん。てなわけで今回やっていく企画はこちら!
『ざまあされている相手に神の加護を渡してみよう!』
いやぁやっぱり流行ってるってことはそれだけ人気ってことじゃん? なら邪神ちゃんは反対のことをやってみたいわけですよー。ってなになに? 今時だと加護じゃなくてチート? って呼ばれてるの?
ひっどーい! そんな世界のルールに違反してるわけじゃないのにずるいとか言われるのっておかしくない!? そんなわけでこの邪神チャンネルでは加護で通すからリスナーの神もそれで通すんだぞ!
それじゃあ丁度いいいけnゴフンゴフン、ざまあ相手を探していきましょう!
未来予知使ってさっそく見つけてっと、さすが邪神ちゃんだぜ。それでこの世界はまあよくあるスキルが人それぞれに付与されてるわけね。ふむふむ。それで今見てるのはパーティーリーダーに恋人を寝取られて追い出されてる場面な訳なんだけど。
それでここからこの冴えなさそうな人間が強くなって見返すのがこの邪神ちゃんの未来予知に引っかかったわけよ。
それじゃあそのざまあされるまで邪神ちゃんへの質問コーナー! どんどんぱふぱふー!
さてまず邪神ちゃんの邪神パワーで選んだのはこれだ!
『どうしてこの企画を始めようと思ったのですか?』
おお、意外と真面目なのがきたわね。さては善神ねこの神は。そして回答はもちろん面白そうだからに決まってじゃん。まあ邪神ちゃんも流行りに乗ってもいいんだけどぉ。やっぱ同じことをしてもつまらないよねーってことで! ほとんどない(邪神ちゃん調べ)でざまあ相手を覚醒させるわけよ!
『邪神について知りたいです』
えー邪神ちゃんのスリーサイズが知りたいですって―(棒読み)。なんてね冗談だよ冗談。えーっとねえ邪神ちゃんは邪神の中でも結構な偉い方なんだけど、これが暇で暇でしょうがなくて。その時に下界で面白いのを見つけて真似したのが始まりだね。ちなみにこのアバターは邪神ちゃんが下界に顕現するときの体をモチーフにしてるんだぜ。
おっともうちょっと答えたかったけど、そろそろざまあが始まりそうじゃん。さてそれじゃあ時間軸をこの世界に合わせてっと。
「なぜだなぜだなぜだ! なんでこの俺がお前みたいなクズなんかに!」
おおまさに丁度いい瞬間。これも邪神ちゃんの日頃の賜物だね! それじゃあ信託を下してっと。
『力が欲しいですか?』
おお狼狽えてる狼狽えてる。でもさっさと進めたいので待ってあげません!
『あの卑怯者を倒す力が欲しいですか?』
「卑怯者? あいつが?」
『ええ、あれは私の力を奪ったのです。そして我が物顔で己の力だと振りかざしています。そこで私の力を取り戻してほしいのです』
「俺が……」
『ええ、勇者の子孫たるあなたに』
さてここで邪神パワーをちょびっとやってその気にさせましょう。
「やる。あいつを殺せるのなら俺は!」
『ええ、では契約成立ですね』
よしさっそく邪神パワーを注入! まあたかが人間に耐えられるパワーではないでしょうけど、それでも少しの間なら動けるくらいにはちょぴっとですからね。
「うおおおぉぉぉ!」
「な、なんだこの力は!?」
「あははは! 俺は女神に認められた勇者なんだ! その俺の邪魔をするなら死ね! 死んでしまえ!」
まあたしかに女神ですから問題ないですね、邪神ですけど! おっとそういえば彼らのスキルを説明してませんでした、邪神ちゃん痛恨のミス!
まずあの勇者だと勘違いしてる方のスキルは『炎剣』。今見てる通り実態のある炎の剣をだしたり、剣に炎を纏わせることができます。それが邪神ちゃんパワーで大幅パワーアップ! いままで1本しか出せなかったのが10本も出せるようになって、火力も上がり蒼を通り越して白にまで到達!
対してざまあする方はまあ特に見どころないですねえ。しいていうならあのハーレム野郎の『パリィ』が進化した『反射』でしょうが、反らすのがやっとですからねえ。それでも熱で焼かれてますからその内死にあ、仲間が死んだ。
「あああぁぁぁ! ミーシャぁぁぁ!」
あははは! いい悲鳴ですね! どれこのハーレム君の心の中を覗いてみましょうか!
「(なんでっなんでミーシャが死なないといけないんだ……)」
「てめえのせいで仲間が死んだぞ! ぎゃは、ぎゃはハハ!」
おー、ナイスアシスト勘違い野郎! もっと絶望が深くなっていきますね! ちょっとなんか体の原型が崩れてきてますが、まあ大丈夫でしょう!
「ほら! 次も! そノ次モ! あとはテメエダケダ! クズガ! クズノセイデシニヤガッタ!」
「(俺のせいで……みんなが……)」
「オレニハムカッタカラコウナルンダ!」
「(俺が……反抗したから……)」
あれ? よくみると精神汚染されてます? おおーあのハーレム野郎ほどじゃないですけどちょっと私の力に適応して進化したんですかね。まあこの後結局死ぬんで意味ないですが。あ、ハーレム野郎も死にましたね。
さてさて、試しにやってみた『ざまあされている相手に神の加護を渡してみよう!』はどうだったでしょうか。邪神ちゃんかわいいやったーって神は高評価押していってネ! それでは好評だったらまた次回! お楽しみにー!
あー面白かったー! あの感情の味は美味しかったぜ。ってなになに? 私の世界をめちゃくちゃにしてくれやがって? おっあの勘違い野郎生きて世界めちゃくちゃにしたのかよ、ウケる。しかも世界崩壊とかこの邪神ちゃんをしても見抜けなかったぜ。
それで私に抗議してんのね。ふーん……ぷちっとな。やれやれ一応よほどのことが無い限り神は下界に手を出しちゃいけないのに、それを配信の舞台にすることで見逃してやったこともわからないなんて。まあもういないからいっかー。次はなにで遊ぼっかなー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます