2 無性・無産・不死人間の時代(7)
しかし、そんな時代は長く続きませんでした。まず少子化が急速に進み始めました。時が立つにつれ、エイズ感染死の危険が知れ渡り、そんな危険を冒してまで性交渉をする人間が激減したのでした。なにしろ性行為=死でした。カマキリのオスを尊敬する人が増えたのもうなずけます。
少子化が急速に進みましたが、同時進行の感染の激減と医学の進歩に依る寿命の大幅な延長により、人口減少はなんとか抑えられました。つまり、生まれる子供の人数がたとえ少なくても、亡くなる高齢者の数をもっともっとそれ以下に抑えることができるようになって居ました。子供を産んで育てる必要性が低下していきました。まずます、子供は国のお荷物になっていきました。
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