1 両性人間の時代(5)

 それでも当初、子育ての負担は、慣習上、最初にお母さんになった場合に大きくなってしまい、不公平感が募りました。長い過程を経て、最終的には、子供は生まれてすぐにお母さんの元から離れて、国の施設が面倒を見ることに法律で決まりました。もう五十年以上も前のことです。子育てと教育はすべて国の責任で国の費用で行います。『子供は国の宝』と大昔から国は無責任に言いましたが、従来国は子供を親に任せっきりで、ずっと子供には冷たかった。それが少子化問題を生んだのでした。でもついに、名実ともに『子供は国の宝』として、手厚く国の施設で、もちろん無料というか国費で、育てられるようになりました。

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