第4話 魔女の元締め!スズメの魔女コーナ!

「よく来たね、新しい魔法少女。あたしはスズメの魔女、コーナ。歓迎するよ」

 お店の奥に通された私の目の前に座っているのは、今年で二百歳を超えるというのに、見た目は二十台にしか見えない女性。

 彼女が、日本にいる魔女、魔法使い、魔法少女たちの元締め。喫茶店、籠のお宿を営んでいるという、私の力を見出してくれた人。

 「詳しいことは、そいつに聞いただろう? あとは何か、聞きたいことはあるかい」

 声は若々しいのに、その言葉には、なんだか重みがあるように感じます。

 「人のマイナスエネルギーは、小規模であれだけ暴れるのですよね。大規模なら、どうなってしまうのですか?」

 「あまり規模が大きくなると、もはや魔女には手を付けられなくなる。そして起きるのが、戦争ってわけさ。マイナスのエネルギーの増加の周期と、人々の不安が重なれば、ああいったことも起こるんだ」

 「……。なるほどです。あと聞きたいことは……たくさんありますけど、最後に一つだけ。魔法少女、魔女、魔法使いの違いだけ、聞きたいです」

 「おや、聞いてなかったのかい。簡単に言えば、魔法の熟練度の違いってとこさね。

 魔法少女は魔法を使うことに慣れるために、使い魔と専用のアイテムを使う。魔法使いはアイテムだけ。その両方が必要なくなったら、はれて魔女の仲間入りさ。魔女になるまでにたくさん勉強すれば、あたしみたいに不老不死にもなれるのさ」

 「そうです! 困ったことがあれば、なんでも頼ってください!」

 どやっと胸を張るレインの頭を優しくなでながら、果たして私が魔女に慣れるのはいつなのかな。そんなことを思いながら、紅茶を飲み干して。

 最後に喫茶店で、お土産のケーキと、図書館の辞書なんかよりも、はるかに大きな本をどどどんっと渡されて、お家に帰りました。

 「自然と仲良くなり、多くの幸せを見つけること。それが、魔女になる近道さ」

 コーナさまの言葉を思い出しながら、お風呂に使って、ぽーっと考えて。私がこれから目指すべき、魔法少女の姿を、頭の中に描き出していったのでした。

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魔法少女 ラゥナ 鈴音 @mesolem

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