悲しい花火

@wanwanwan123

第1話 盆参り

今日は家族みんなで おばあちゃんの家に行ってお盆のお参り。

お母さんの実家に。。。

家に到着すると たくさんのごちそうが テーブル いっぱい広がっていた 。

縁側には 子供用のプールに水が張られていた 。

スイカまで冷やされて、 ラムネの瓶も何本も 氷水の中にあった。

僕と兄ちゃんは仏壇に手を合わせた後、 早速 縁側に座った。

上の方には 風鈴が2つも揺れている。

夏休み やっぱり おばあちゃんの家は最高だ!

その途端 楽しさが倍増した。



親戚たちが集まり 夜の宴も終盤に差し掛かった頃、 田んぼの 向こうから 蛙の合唱が鳴り響いた。

なんだか虫たちの声も あちらこちらと鳴り響く。

そして 予定通り 僕と兄ちゃんの腕や足には 虫刺されが増えていた。

そして 花火の時間 家族みんなで、 庭に集まり 手持ち花火や 打ち上げ花火をやった。

最後の線香花火 僕はその時間が大嫌い。

楽しかった 今日1日の終わりが 迫っているから。

そして夜、 お父さんと僕と兄ちゃんと3人で布団に入る。

もちろんお母さんも一緒だ。

その時までは…………

家の中のみんなが寝静まった時、 お母さん 一人がいなくなる。

そう、同級生の男の人に会いに行くから。

これは僕だけが知っている 秘密。

よくわからないけど、このことを話すと 家族が壊れる気がするから、 秘密にしておこう、 僕のために。

それと、なんだか分からないけど、すごく僕、悲しいよ。これも秘密にしておこう、お母さんのために。




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