第14話 収益化記念!

 私ははやる気持ちを落ち着かせつつ配信をする。それは決まっているのだ。

 だって、今日は今日は!


「皆の者良い子にしておったか?我は今回嬉しいことを知らせにきたぞい!もう言っていいか?いいのか?」


:やみちゃんがめちゃくちゃ言いたそうにしてる

:早く言っちゃってー!

:聞きたい聞きたい!


「ふっふっふ、なんと、なんと我のチャンネルが……収益化されました!ありがとう!ってことで……我は初めて百合というものに触れてみることにしたぞ。あおい先輩から何やら写真が送られてきたのでな」


:おめっとー ¥500

:¥170

:¥170

:¥170

:初めてじゃないだろ! ¥500

:百合を嗜んで何年だよ‼︎ ¥1500


「写真……素晴らしい!やっぱりネムシオですな!あとスパチャありがとう‼︎これで何年かは生きられる!」


:ネムシオの写真だと⁈自分も欲しい! ¥1700

:¥170

:¥170

:¥170

:なんで170とかが多いん? ¥2500

:それはコンビニでほどよいを買えるからだな!あとは同人誌が何冊か買える大体の値段だと思われ ¥5000


「同人誌はまとめ買いするから値段とか分からん‼︎ほどよいがいっぱい買えそうで本当に嬉しいぞい。スパチャは自分の懐が傷つかないぐらいでいいからの〜心苦しくなっちゃうし」


:了解! ¥5000

:了解って言いつついくやんけ ¥10000

:お前もなー

:俺は就職したら出すから!


「うっ、しゅう、しょ、く……気をつけるんじゃぞ」


:そんなにトラウマが⁈ ¥2500

:何があったんだ? ¥250

:聞かないでやれ

:うっ、自分もトラウマが……

:落ち着け落ち着け。ひっひっふー ¥1000


「何を産むんじゃ⁈さて、そろそろ本来のことしていくぞー今回は凸待ち配信なので誰かからくるのを待つだけじゃ‼︎とってもシンプル〜」


:誰が最初にくるんだろうな!

:個人的に魔王様希望 ¥3000

:なんかいい感じの時にきそうだよな


「おっ、きたきた〜あの、皆さんお察しの通りの人でございます……」

「やあ、やみ収益化おめでとう。何か欲しいものはあるかな?やみにならなんでもあげよう」

「本当になんでも贈ってきそうで怖いんですが?強いて言うなら物はいらないんでミツ先輩といちゃついてきてください」

「あはは、やみは面白いことを言うねぇ」

「それほどでもー」


:トップバッター魔王様かよ! ¥500

:まじでなんでも持ってそうで怖いんだよな魔王様

:四次元ポケット持ってそうだしな

:机ん中から出てくるんか? ¥1500

:そんなとこに納まる人じゃないだろ


「やみのリスナーも面白いね。ぜひ魔王様の配信にもきてほしいものだよ」

「マオ先輩の配信調教済みの人ばかりですもんね。魔王ムーブがすごいから……」

「ほお?悪いことを言うやみも分からせてあげようか?」

「遠慮しまーす」

「冗談だよ。さて、次の人も待っているだろうからこれぐらいにしておこう」


:嵐が去ったみたいだったな

:天変地異の前触れ?

:なんてこと言うんだ!魔王様に怒られんぞ! 

:スパイシーの絆もよきだな ¥1700

:スパイシーって言うならミッツーくるんじゃね?


「はい、一人目はマオ先輩でしたーなんか次の人がすぐきたので予感していたのか魔王様センサーが働いたのか……真相は不明である」

「あははっ、マオ先輩相変わらずだね〜やっほーやみっち収益化おめでと!」

「二人目はミツ先輩ですね、ありがとうございます!よっ、スパイシーの良心!お母さん!」

「サキュバスがお母さんてどうなのさ……まあいっか、あかちゃんだもんねよしよし」

「私、決めたよ。ミツ先輩に実際に頭撫でてもらうまでは生き続ける。これは絶対だ!」


:なんつー意思固めてんだよ

:確かにさっきのミッツーからは母性を感じたが…… ¥1000

:あかちゃんを受け入れるんじゃない 

:後輩の母になった気持ちをどうぞ


「とても複雑な気持ちでございます。あとやみっちは頭撫でられたとしても生きてください」

「それはもちろんです!だってマオミツを身近で見たいですし!まだ見てない百合が沢山あるので」

「もう完全にあかっちになってないかな〜?うーん……って話し込んじゃうと次の子これないよね!またね〜」


:まじでいい人やんミッツー ¥500

:魔王様も同じようなこと言ってたのにな

:そりゃ魔王様だからだろ

:ミッツーお母さんというかお姉ちゃんみたい ¥1700


「ミツ先輩は我のお姉ちゃんじゃ。いやお母さんだからの」


 そのあとはあおい先輩がきてくれたり——


「おめでとうございます〜また写真送りますね〜あっ、いっしょにおすすめ本語り合う配信でもしますか〜?」

「いいですね!またコラボしましょう!」

「は〜い」


レミちゃんがきてくれたりした。


「おめでとー!やみちゃんもあかちゃんもこらからもよろしくね!」

「ありがとう!またコラボしよ〜」

「もっちろんだよ!」


 それからトライアングルの三人と——


「「「おめでとー!またゆっくり話そうね!」」」

「はい!」


ネムちゃんとシオリ先輩ときぃちゃんもきてくれた。


「「「今一緒にいたからみんなで言うぞ(ね)(よ)!おめでとー!」」」

「ありがとう!」


:いやーカラーズメンバー総勢だな! ¥2500

:まだきてないのって誰だ?

:0期生のあの人じゃね?

:あーね、くるか? 


「いやいやこられたらこられたで恐れ多いですからね……あれ、またマオ先輩がきてるみたいなんで、出まーす」

「やあ、やみちゃんだよね?初めまして?かな天地光あまちひかるだよ」


私が出たのはマオ先輩からの凸なはず……それなのに、全く違うお声が聞こえてきた。

 まさに天使のお声。私が憧れてやまなかった人のお声が。


「ひ、光先輩⁈あの⁈」

「どの、かは分からないけれどボクだよ」

「わ、え、ええ……なにをお望みですか⁈身体ですか⁈光先輩になら喜んで‼︎」

「なにも望んでいないし、ボクがお祝いにきたんだけどなあ」


:あかちゃんやん 

:あかちゃん荒ぶりすぎだな

:憧れの人と話してるんならこうなるんじゃね? ¥1000

:ひーさんのお声まじで美しいな

:それな


「改めておめでとうやみちゃん。いつかコラボする時もあるだろうからその時はよろしくね」

「こ、こちらこそです!」

「ふふっ、じゃあね」


:やみちゃんの慌てるところが見れて良かったな! ¥5000

:推しを前にしたらああなるわ ¥1700

:推しは絶対だからな ¥500


「みなさんきてくれて本当にありがとうございました!これからも頑張るのでお願いするぞい!」


 私の収益化記念配信はカラーズのみんなきてくれて大成功に終わったのだった。

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