第12話 闇奪還作戦2

 結論。

 クソゲーです。


「なんっで、見つからないんじゃあ‼︎最初キリンからとかだったくせに徐々に小さくしていかんのんかい‼︎なんで途中でアリを挟んでくるん?アリとか最後でええやん!なに、最後ハエとか飛んでるやつなん?」


:荒ぶるやみちゃん

:いやこれはもうあかちゃんだ

花園みか:分かってくれたみたいだね!

:みかちん誇らしそう

:アリには苦戦させられたわーレベル五の時に出るもんじゃない

:マックスなんぼだっけ

:十じゃなかったか?


「十まであるんか⁈じゃあまだ半分ってこと?はい?半分でアリとかバカなのかな?そうだ、バカをひっくり返してカバ探すことにしましょうよ〜」


:思考回路どうなってんの?

:バカからカバになるとかなに?

:カバはさすがにデカすぎて隠れらんない

:すぐに見つかって終わりだな


「バカは流石に言いすぎたので反省してる。でも、すぐに見つけられるの希望してますお願いなんでマジで。って、あっアリいたー!」


:切実だな

:アリ見つけた時の声が本当に嬉しそう

:ここからが大変なんよな

:それな!


 なんかここから大変とか流れてくるなあ……見なかったことにしたい。でも、するって決めたの自分だしここで終えたら面白くないのも分かってるから!頑張るしかないな。


「次はなっにかなーってカタツムリ⁈さっきよりでかいじゃん?難易度調整どうなってる⁈」


:引き続き荒ぶっております

:てかアニマルならなんでもいいのか?

:いいんじゃね?だから水にいるやつでもいいってわけ

:カタツムリ水の中にいるわけじゃないけど


「せめて陸にいるのか水近くにいるのか限定してもらいたいとこじゃが」


花園みあ:難しくて小さいアニマルの方がいい……

:みあみあまできた⁈

:みかちんだけかと思っていたのに!

:やっぱり気になってでてきたのか⁈


 みあ先輩は少しだけ人と話すのが苦手でリアル双子であるみか先輩を通して話すことが多い。それなのにこうしてコメントを書き込んでくれたんだからせっかくだし絡んでみよう。もちろん健全な絡みだよ。


「みあ先輩⁈攻略方法ください!」


花園みあ:え、ええと……葉の方を探してみて

:あかちゃん驚きつつもちゃっかりしてんな

:それに戸惑いながらも返すのがめっかわ

花園みか:でっしょ〜おーちゃん可愛いの!

:みあみあが褒められたからってみかちんまた出てきたのか


「正直双子萌える」


:見つけてるのに騒がない

:萌えに捧げてるからな

:このままちゃんと見つけていきそうだな!


「いやこうなったら全部いくに決まってるから!安心して見といて!」


これはもう意地だ。アニマルかくれんぼがこんなに難しいと思ってなかった。

 けどレベル十まであるんならやらないとね!

 なーんて思いながらやってたら……

 いつの間にか最後でした。


「ほあ⁈カメレオンとおたまじゃくしとハエじゃと⁈最後だからって増やすな!しかも制限時間三十秒しかない⁈鬼か‼︎さっきまでまだ優しかったってことか⁈」


:再び荒ぶっております

:ファイトー

:カメレオンとかでかいのに色が同化するから探せないよなー

:それ以外にもいるもんな

:苦戦した記憶が……


「っだああー!くっそう見つけられなかった!絶対リベンジしてやる!」


:敗北したか

:もう一つの方も負けてるもんな


「え?もう一、つ?あっ、本日は闇奪還できず申し訳ありませんでした。だが、我は諦めておらんからなー!」


:完全に捨て台詞で草

:そういうとこがあかって呼ばれんねん

:どんどんやってけー


「忘れるとこじゃったが、次の配信は楽しみにしておくが良い。特別なことが待っておるからの。ではまた、闇の中で……」

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