第11話 闇奪還作戦1

「皆よ、よい子にしておったか?常夜やみだ。今日はあることをしていこうと思う」


:なんだなんだ?

:今日はやみちゃんなんだな〜

:待ってました!


「そう、それじゃ!最近巷であかだなんだと騒いでおるからな、今一度我のことを知ってもらおうと思ってな。つまり、今回は闇奪還作戦である」


:闇奪還作戦⁈

:ってなんだ?

:また面白いこと考えてんなあ

:やる気をこねこねして最終的に自分へフルスロットルでボールをぶつけてるな


「闇奪還作戦とはそのままである。我は吸血鬼なので暗いところで生きておるのだ。つまりな我とあかを同一に考えるでない!我は元々暗いところが、闇が好物なのだ」


:じゃあなんで配信してるんですかー

:なんという反論‼︎

:配信とか明るいところでやってるだろうしな!

:これにはぐうの音も出ないだろう!


「そんなの部屋を暗くしておるから平気なのじゃ」


:それはそれで心配になる

:ちゃんと明かりをつけて画面から離れましょう

:アニメ観る時の注意喚起かいな


「そんなに言うなら赤ちゃん電気ぐらいはつけるか」


:あかちゃんだけに⁈

:同一と思うなって言ったばかりなのに⁈

:多分豆電球のことだよな?言い方可愛いかよ


「ええいっ、こんな話はもういい!早速チョコを返しつつ闇を取り戻すぞい」


:取り戻したいのにチョコ読むとか……

:作戦ミスだろ

:確認してからしてる……よな?


「確認は我の優秀な相棒がしておる。ではまず一つ目じゃ」


:あーあ、乙

:フラグが立ってる!

:やばいのしかなさそう

:マネージャーが選んだなら変すぎるのは入ってないだろうから安心ではある


[生ネムシオを間近で見た感想お願いします!]


「………二人とも可愛かった」


:タメが長い!

:絶対なんか言おうとして飲み込んだやつ!

:百合見た感想そのまま言えないもんな!


「だから百合は飾っておらんと言っておるだろう?そうじゃ、今回は後半に闇を取り戻せるようなゲームをしていくからチョコはもう一つだけ返して次に移させてもらう」


[ねえねえこれ見てー!ネムシオのお泊まり本とマオミツお泊まり本だよ〜!いる人この指とーまれ]


「ぐっ、うっ、と、とまるわけないじゃろう⁈」


 お泊まりしようとしてるのは見たしいいのだ。しかしマオミツ本は正直欲しいような気もするのだけど。

 それにネムシオのお泊まりがあのあとどうなったのか気になって眠れなかったからそれを知りたいとは思ってるんだけどさ。

 まあそれは心にしまっておこう。


:めっちゃ欲しそうにしてね?

:正直俺も欲しい‼︎

:指にとまっとけよ

:てかこれで終わりってことだけどなにすんの?


「さて、ゲームに移っていくか。今回やるのは【アニマルかくれんぼ】じゃ」


 アニマルかくれんぼ。それは田中さんに勧められてすることを決めたものだ。

 私もどんなものなのか分かってない。

 たしか……明かりを当てて隠れているアニマルを探すものだったかな。なんかどんどんレベルが上がって見つけづらくなるとか言ってたっけ。


:おーあれか!

:あのクソみたいなやつなー

:やったことないんだが面白いんか?

:最初はな……

花園みか:みかちんが説明しよっかー?

:おっ、みかちんがクソゲーの匂いに釣られてやってきたか!


「み、みか先輩⁈」


花園はなぞのみか先輩がきたということは本当にクソゲーなのかもしれない。

 みか先輩は一期生の一人でクソゲー、というか難しいゲームをするのが大好きな人であり、トライアングルというユニットに所属している。よく配信を見て笑わせてもらった。みか先輩の双子のみあ先輩もそういうゲームが好きだけど今はいないみたいだ。


「えっ、アニマルかくれんぼってそんなクソゲーなのかね?」


花園みか:やってみれば分かるよ

:丸投げ発言!

:でもこれはまじでそうなんよな

:やってみれば絶対分かる

:これで闇奪還とかできる気がしないわ


「と、とりあえずやってみるのじゃ」


戸惑いながらも私は始めることにした。

 後にあんなことにあるだなんて思いもしなかったよ。

 というフラグを立てておこう。

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