第20話:友達卒業、恋人未満。
「デカいわ、おっぱい・・・マジで・・・」
「まだ言ってる・・・」
「俺の彼女、ヒンヌーじゃなくてよかったよ」
「男っておっぱい好きだよね」
「それはあれだろ・・・子供の頃、お母さんのおっぱい吸って大きくなった
からだろ? 」
「その時の肌の温もりとか柔らかさとか覚えてるんだよ」
「お母さんのおっぱい吸って大きくなったのは男の子だけじゃないと思うけど」
「お、たしかにな・・・」
「じゃ〜単にスケベなだけか・・・」
「そっちだと思う・・・」
「って言うか・・・なに話してるの、私たち」
「おっぱいは偉大だって話・・・」
沙都希は笑った。
「沙都希・・・そろそろ帰ろうか」
祐はさりげなく沙都希の手を取った。
そういうところもさりげない。
ふたりは人通りもまばらになった商店街を手をつないで歩き始めた。
「お〜て〜て〜繋いで〜、みなかエロ〜てか・・・」
「声が大きい」
「おまえも大声で叫べよ・・・この前みたいに、セックス〜・・・って」
「バカ」
「酔っ払いみたい・・・」
「あ、キスするの忘れた、いやいや、まだお休みのキスが残ってるし」
「なにそれ」
「恋人同士ってキスするじゃん」
「そうだね・・・でも私たち友達以上、恋人未満だからね」
「 み・ま・ん・・・まだはっきり恋人って認めたわけじゃ・・・」
「え〜もう友達卒業、恋人以上だろ?」
「俺たちの関係って、もうかなり前に進んでるよな」
「どうなんだろ・・・」
「あのさ、地球がなくなる前に後悔するの嫌だからさ、彼氏、彼女って
認め合わないか?俺たち」
「大げさ・・・」
「なんでよ・・・明日なんてどうなるか誰にも分かんないんだぜ」
「後悔したくないだろ?」
「俺は沙都希が俺を誘惑した時の気持ちより今日の沙都希の気持ちを知りたわけ」
「あの時、俺を誘惑しようとした沙都希は、ほんとの沙都希じゃないだろ?」
「見透かされてた?」
「そのくらい分かるさ・・・」
「だからあの時の沙都希じゃない今の沙都希の気持ちが知りたいんだ」
「今はあの時より俺のこと、もっと好になってるよな」
「そうだろ好きだろ、俺のこと」
「強引・・・そう言う持って行き方って無理があると思うけど」
「でも、あの時よりは確実に変化してるだろ?」
「そんなの分かんないじゃん」
「意地を張らないでさ、素直になれよ」
「まじ、分からないんですけど・・・」
「うまいこと言って私を誘導してるでしょ」
「俺がそんなコソクな男だと思うか?」
「つうかそんなことよりさ・・・」
「まじで、正直なところ沙都希は俺のことどう思ってんの?・・・」
「今の気持ちだよ」
「ほんと酔っ払いみたい・・・」
「だから〜そう言う強引っていうか、無理やり言わそうとするのは・・・」
「あっ」
いきなりだった・・・祐はいきなり沙都希を引き寄せた。
つづく。
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