第41話



  「うるせぇよ」

 僕は、策士モンスターの策に乗り、反応してしまっていた。

 これは罠だ。

 そうやって言葉を使い、人を陥れるのだ。

 モンスターなどと、会話をしてはいけない。

 モンスターはそうやって、人でもないのに人の言葉を使い、人を陥れる。

 だから僕はモンスターが嫌いだ。

 殺してやりたい。

 モンスターなんて皆死ねばいい。

 モンスターとの共存だのモンスターの中でも亜人に分類した方がいいんじゃないかと言われている

 人間に近いと言われてるモンスターも。

 人間に友好的なモンスターも。

 人間と共存しているモンスターも。

 モンスターは全て殺戮対象だ。

 人間の赤さんの姿だろうと人の姿をしていようと、何にも関係がない。

 全て殺さなきゃいけないんだ。

 全て殺していいんだ。

 だってあいつらモンスターだから。

 人間じゃないから。

   

 「おぉ!ずばりくりーんひっとすたー」

 「ヴォッセは基礎の基礎であるボタンマッシングがノットよくない」


 「うっせぇよ」

 「黙りやがれモンスター」

 

僕は、モンスターごときの策略にひっかかてようがなんだろうが、もう冷静さを失っていた。

このゲームはプレイヤーに恐怖を与える。

だが、今はもう恐怖より怒り憎しみの方が勝っていた。


 「モンスターが人間様の言葉を使うんじゃねぇ!」

  僕は、リロードが終わってないハンドガンで、殴りかかりにいっていた。

 リロードが終わってないハンドガンだって、こうやって殴るのには使えるんだ。

 これが、人間様の中でも高貴な英雄古角保次郎様の知恵だ。

 モンスターなんぞに、こんなに道具を多彩に使う知能はあるまい。

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