33話 はじぴこ
異世界転移者は貴重だ。
僕は、自分を制御できない。
抑制のしようがない。
「オロチはどうなった」
いくら自分を制御できないといえ、この発言が酷なのは分かっている。
青年は黙っている。
青年は黙ったままコイン落としを続けている。
始めからずっと。
会話しながらでも青年はコイン落としを中断はしていなかったのだ。
「マイマスター、今お前がしなきゃいけない事はなんだ」
「前世か別のどこかの異世界の事を知る事か」
「これ以上俺を失望させてくれるな」
「お前は俺のマイマスターだぞ」
双口に、正論を突きつけられる。
僕は、筐体にコインを入れる。
「ステータスオープン」
コイン落としを始めながら、ステータス画面を確認してみる。
ー--ステータスー--
HP 100
攻撃力 30
防御力 15
0ゴールド
「うわぁー。ステータスオープンだってさ」
「おにぃさん、こんなの隣でいわれたら恥ずかしくない」
「恥ずかしいよね。言ってやっていいから」
「こいつ言わなきゃわからないから」
「ださい事恥ずかしい事をさ、かっこいいと思ってんのよこいつ」
「ステータスオープン(笑)」
「だってよぉぉぉ(笑)」
「ステータスオープンない異世界から異世界転生してきたばかりかなぁー」
「よく言えたねー偉いねー」
「ぴこん」
「実績解除 ステータスオープンない異世界から転生してきたらやっぱりこれ」
「実績10獲得 実績10/1000」
「恥ずかしいんだよジャパニーズマイマスター!」
「ジャパンに帰ってアニメキャラでしこしこしてなぼぉーい!」
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