研究!名作を分析して表現を磨くのだ〜

本気で異世界小説をつくる人

第1話 表現とは?

あまりにも自分の表現力がつたないと、人間誰でも泣きそうになりますよね。私自身、自分の表現力の未熟さにア然とすることがありますし、それと対象的に、名だたる文学なんかを見るとなんと美しい描写だろうと感心します。

主として小説の書き手の人口が多くを占めるカクヨム。その中でもジャンルとしては異世界ファンタジー、ハーレムや恋愛モノ、宮廷モノなんかがよく見られます。その中でも特に人気で、素晴らしい作品のほとんどは内容やキャラクター、構成力もさることながら、思わず息を呑むような戦闘描写や甘く官能的な場面で我々読者を作品の世界にグッと引き込みます。

多少なりとも物語に触れてきた方々は、例え既出のアイデア出会ってもストーリーを構成する力は身についていることでしょう。しかし表現力だけはやはり経験とセンスとが物をいう、と私は実感しています。


とはいえ私には昔から文章を書いてきた経験はありませんし、類まれなセンスもありません。私含め多くの「天才ではない者たち」は諦めるのかといえば、まだそれは早いです。

世の中には様々なハウツー本が出回っています。ビジネス書で言えば、理論上ビジネスマンはあるビジネス書を読み、内容を吸収すれば優秀なビジネスマンに生まれ変わります。あくまで理論上の話です。

ビジネス書にはある時代のビジネスの天才がやったことを効果的に纏めています。ハウツー本はいわば天才になれる、天才の解剖書なわけです。

これをどうにか「表現」という分野でできないだろうか、というのが今回の試みです。


本編


「表現」とはなんでしょうか。これから書く文章では、表現とは

「小説の内容や意図を的確かつ効果的に相手に伝える工夫」とします。

小説の範囲に収まるため、簡潔明瞭な文章以外、例えば行動で表す心理描写やメタファーなども「的確かつ効果的」の範囲になります。


ここでは、次のような流れで書いていこうと思っています。

1部 情景描写

①どの順番で描くか?

・視線の流れについて

・絵画、写真に見られる構図を参考にする

・名画に学ぶ視線誘導と文章への応用

②状況別の使い分け例

・パノラマ的な風景

・部屋の中

・事件現場、戦闘

・人物を配置して

③語彙の選択

・状況ごとの語彙の使い分けを意識しよう

・時間の長さや重量感を書き分けよう

④色々な表現

・リズム感や韻を利用して単調さを回避しよう

・比喩の対象の選択

・口調、文体を考えよう

2部 心理描写

①直接的な表現

・使いどころ(おそらく複数パート)

②間接的な表現

・使いどころ(おそらく複数パート)

・注意点

③トレーニング

・何気ない普段の行動を分析しよう

・行動心理を応用しよう


おそらくは黒丸一つで1パートになるだろうと思います。ただいくつかは統合され、いくつかは複数パートになるでしょう…。

また、情景描写編では名画が、また全体的に名著を例にしていくつもりです。できるだけ言葉で説明できるようにしたいですが、やはり名画なんかは写真が手元にある方がわかりやすくなるだろうと思います。残念ながら画像を載せられないのでそこだけはご勘弁ください。名著は必要に応じて引用なりやっていくつもりです。


それでは表現を研究していきましょう!

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