お囃子

 ボクが、それを手伝っていたのは、ほんの数年のことだ。

 その間、毎年、その女の子はやって来た。

 お囃子が鳴っている間は、ずっと踊りの輪の中に居て、

 踊り続ける女の子を、ボクはずっと目で追っていた。

 目が離せなかった、と言う方が正確かもしれない。


 何年かして実家に戻ると、その盆踊りはなくなっていた。












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