第47話説明してくれる?
日和の家に泊まった翌日の事だ。俺達は優花の家を訪れる事にしたんだ。俺の家でも良かったのだが、男の家に年頃の女子を呼ぶのは駄目だなと思い直したからだ。
「―それで…まずは、豊和君はどうして初夏さんと歌羽さんと一緒なのか説明してくれる?」
優花が笑顔でそんな事を聞いてきた。なにやら圧を感じるのは流石に気のせいだよな?日和と天音はすでに愛さんの案内のもとで、神楽坂家の大広間へと先に入って待っている。俺は玄関で優花と凛に説明を求められてるってわけだ。
「そうだよ、豊ちゃん?優花ちゃんの言う通りどういう事なのか私も知りたいかなぁ」
凛にもなにやら優花と同じ圧を感じてしまう…。
「せ、説明するからっ…えっ…と…2人は同じクラスの日和と天音で」
「(もう名前呼びっ!?くっ…この男はホントに…)…それくらいは知ってるわよ」
「それくらいは知ってるよっ!?」
「…ですよね」
いや…まあ…同じクラスだし、そりゃあ知ってるわな…。
「初夏さんと歌羽さんとは…その…どういう関係なのよ?」
「どういう関係…そう言われると…守りたいっていうか…」
「「す、好きなの?」」
2人してハモるところじゃないだろ?
「いや…そういうのは…あっ…でも…」
「「でもって何っ!?」」
ホントに仲がいいな?2人とも…。
「ルリさんから…ルリさんっていうのは日和のお母さんの事でな?そのルリさんからは、まあ、ルリさんの勘違いなんだろうけど、日和は俺に好意を抱いているとか愛やら恋について長々と語られたな」
つり橋効果だって言ってるのに聞いてもらえなかったし、何気に辛かったぞ?ルリさんの質問に答える度に「違う!」やら「そうじゃないでしょ?」って言われたしな…。
「どどど、どうしよう…優花ちゃん!?」
「おおお、落ち着くのよ、凛ちゃん!?」
「優花ちゃんも落ち着けてないよっ!?」
「豊和君は馬鹿だからああ言ってるけど…ふ、2人とも間違いなく…」
「だ、だよね?好意を抱いてるよね?」
「た、たぶんだけどね…。そして私の長年の勘からして…豊和君が2人を助けたと思うのよね」
「…な、なるほど…」
「一人は巨乳…。そういえば…」
「そういえばって何?」
「入学式の時に…初夏さんをガン見してたのよね」
「教室でも見てたよね!?」
「歌羽さんに関しては…写真集やCDを持ってるしね」
「そうなのっ!?」
「ええ…ただのファンなのか、推しなのか…好みなのかは分からないけど…」
「巨乳にアイドル…わ、私…勝てるかな?」
「わ、私達も…ま、負けていない…よね?そ、それに…ほら…付き合い長いし…」
「そ、そうだよね!?付き合いの長さとかは負けてないよね!?」
「お〜い?2人ともコソコソ何を話しているんだ?そろそろ中に入らせてくれ?日和も天音も待ってるだろうしな」
ったく…いつまで玄関に居るつもりだよ。日和に天音に愛さんが待ってるんだからな?
***
あとがき
優花「とうとう…来てしまったわね」
凛「ライバルの存在を知る時だよね?」
優花「ええ…まさか…2人を連れてくるとは思わなかったけど」
水樹「私が居ないんだけどっ!?」
優花「水前寺さんはまだ全然仲良くなっていないでしょっ!?」
水樹「ううっ…そうだった…」
日和「あたしの快進撃だろうな」
天音「わ、私じゃないかな」
芽依「わ、私の出番が全くないんだけどっ!?」
凛「芽依ちゃんは…妹だから…」
芽依「そ、そんな…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます