第45話お風呂場で
お風呂に入るように言われた俺は、言われるがままお風呂へと向かった。お風呂を借りたまでは良かったんだけど、人の家だから落ち着かないなぁと、思いながら頭から洗う事に。俺は頭から洗う派だからな…。
「えっと…シャンプーは…コレだよな?」
シャンプーらしきものを適量手に取り、頭をワシャワシャ…。おっ?このシャンプー…匂いもいいし、泡立ちも良いなと思っていると、風呂場の扉がガチャッっと開く音…。もしかして源氏さんかと思い声を掛ける。
「源氏さんですか?今頭洗ってますので…」
「…アタシだよ」
「ああ…アタシさんね…アタシ?」
「チッ…日和だよ…」
俺は何故舌打ちされたのだろうか?まさか日和がお風呂場に来るなんて聞いてないんだけどっ?えっ…と…腰にタオルは巻いてたよな?うん、巻いてる感触はあるな…。
「それで…日和は何でここに?」
「はぁっ!?分かんないのっ?」
分からないから聞いてるんだけどな?言ったら怒るよな?
「あ、頭とか…洗ってやる…からだよ。と、とにかく洗ってやっから手下ろせよ」
「ちょっ…」
“ムニュン”
そんな大きくて柔らかい感触が背中に押し当てられる。そしてワシャワシャと頭を洗われるのだが…
「あの…さっ…」
「…んだよ?気持ちよくねぇか?」
「いや…頭は…洗ってもらえて気持ちいいんだけど…」
「…なら…いいだろ」
「いや…そうじゃなくてな…」
「あん?ハッキリ言えよ?」
「…む、胸がな…当たってるというか…押し当たってるというか…」
「お、押し当ててんだよ…文句あっか…」
文句はないんだけど…何故にっ!?しかも考えないようにしてたんだけど…どう考えてもスッポンポンだよな?妙に生温かいというか…柔らかいというか…。しかも頭を洗ってくれてるのはいいのだけれど手をワシャワシャとするたびに揺れ動くいるのが分かる。いや、感じるのだ。
「おまっ…それっ!?」
「…見なかった事にしてくれ」
健全な男子ならこういうシチュエーションでこんな風にならないのはおかしいだろうよ?
「タオルの下に何入れてやがるんだよ」
「…はっ?」
「尖ってるみたいだし危ないから取るぞ?」
はっ?取る?いやいや…取れねぇからな?それにこうなる理由くらい流石に知ってるよな?
“握っ!”
「はぐぅっ!?」
「んっ?何か柔らかい様な硬いような…」
「お、おい!?日和っ!?今すぐそれを優しく離してくれっ!?」
「………ふぁっ!?ここここここ、これっておまっ!?」
「しょ、しょうがないだろ?と、とにかくゆっくりとニギニギしてる手を離してくれ」
「…………」
「日和?」
日和が背にもたれかかってくる感触を感じた俺は起こった事を理解する。
(これはアレだな…。握ったものの正体を知って気絶したんだな?)
急ぎ頭を洗い流してから気絶した日和を抱き抱えると、お風呂場を出て脱衣所でタオルを使い拭きあげてあげる。用意されていた服を着せてあげて、自分も体を拭いて服を着てから日和を再度抱き抱えてリビングへと向かった。
「ふふふっ…日和は恥ずかしさに耐えきれずに気絶しちゃったのかしら?」
ドッキリ大成功とでも聞こえてきそうな表情でそんな事を言ってくるルリさん。
「…ルリさんの差し金ですか?」
「差し金って言い方は好きじゃないわね。ふふっ」
「はぁ…俺が手を出したらどうするつもりだったんです?」
リビングにあるソファへ日和を寝かせながら尋ねてみる。ホントにルリさんもそうなんだけど、麻美さんもそんな事をさせてくるんだよな…。
「その時は責任取ってくれるでしょうし、なにより日和が自分の意思で行ったのよ?」
「意思…ですか?」
「裸でお風呂場に女の子が突入する時ってどんな時だと思う?」
「…痴女?」
「違うに決まってるでしょ?娘を痴女呼ばわりは流石に…好意よ、好意!それくらいは分かるわよね?」
「好意?それは…たぶん…持ってたとしても…つり橋効果って奴だと思いますよ?」
「ああ…なるほど…そっちの方が鈍感なタイプなのね…」
さっきからディスられているのは気のせいだろうか?この後、日和の目が覚めるまで恋とは愛とはについてルリさんから語られる事になった。
***
あとがき
優花「あとがきでも気絶してたのに何でお風呂に突入してるのっ!?」
凛「ほ、ホントだよっ!?」
天音「初夏さんの事も気になるんてすけど…」
芽依「何か気になることがあるんですか?」
天音「麻美さんも同じような事をって思ってるみたいなんだけど…それって…優花さんもって事では?」
凛&芽依「「そういえばっ!?」」
優花「わ、私は…ちょっと用事思い出したかから」
凛「私よりも先に裸を見せてたって事!?」
優花「あ、アディオス!」
凛「待ってっ!」
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