サキュバスの兄になってしまった俺、毎晩妹から搾り取られて最高な件。これじゃ体がもたない……え?後輩もサキュバスなの?

上城ダンケ

第1話 妹はサキュバス

 5月。一学期中間考査初日放課後。俺と血の繋がってない妹、紗希はアイスカフェラテを飲んでいた。


 紗希がどうしても告白したいことがある、とのことだったので、俺たちは駅前のスタバに寄ったのだった。


「あのね、兄さん……私さ」


 紗希が俺の顔をじっと見つめてからうつむいた。そして小さな声で


「……サキュバスなんだ」


 と、言った。


 俺は「知ってたよ」と答える。


「……やっぱり知ってたんだ」

「まあな。夢の中に出てきて……その、アレだよ……なんつーか……その」

「言わないで!」


 顔を真っ赤にした紗希が俺を止めた。


「それ以上……言わないで」


 恥ずかしそうに俺から目をそらす。


「ごめん」

「知ってたんだ、兄さん」

「まあ……そうだな。知ってた」


 紗希の顔が真っ赤になった。


「だって……私たちサキュバスは……あんな風にしないと……死んじゃうんだもん……」


 紗希がつぶやいた。俺は紗希の唇を見た。


 今まさに声が発せられている唇。なるほど。あれで。


義妹いもうとがサキュバスなの、イヤかなぁ……?」


 目に涙を溜めて紗希が俺を見た。


「嫌じゃないさ。だって……」


 だって。それって。アレだろ。サキュバスなんだろ? 分かるさ。


 ちゅぱちゅぱ。そういうことだよな?


「紗希は俺の妹じゃないか。血が繋がっていなくても、俺の妹なんだ。嫌いになるわけがない」

「……本当に?」

「ああ、本当さ」

「あ、ありがと、兄さん。そっか、イヤじゃないんだ。嬉しいな……へへ」


 紗希が笑顔でアイスカフェラテを一気に飲み干した。一気に、ちゅーって。


 かわいい唇だ。


 あの唇に、俺は何度もキスしたんだ。夢の中で。



【あとがき】

スニーカー大賞3次選考まで行ったにもかかわらず、カクヨムのガイドライン違反で消えた作品の健全青春恋愛小説バージョンです。性描写ありとしていますが、保険です。まず、ありません。


更新は「完全不定期」です。


追記

えーと。完全健全は無理でした。やっぱりエロい。

ただしガイドライン死守します。


ぜひハートとお星さま評価で、応援してください!!!

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