第38話 後夜祭と、男の恨み
「ん〜、告白祭ってすんごい時間の無駄だったなー。」
「そうだねー。」
と楓。ほんとに思ってそうだな。
「そうね。」
と桃花。多分、自分が当事者だから、かな??
「はぁ、屋上に行けてほんと良かった。人が居ないって言うのも考えものだ。」
「夜だしね。」
「ねぇ、隼人。」
「なに??」
「なんで、さっき私を止めたの??」
「さぁ??なんでだろうな。」
さっき、というのはおそらく告白祭の場所に立たせなかったことだろう。『なぜ』というのは明らかにおかしかったから。
彼氏がいるというのにも関わらず、声をかけていたという状況。
つきまとっているわけではなさそうだが、なにかありそうな予感がするんだよな。
ニュータイプ云々とか話してたときに芽生えた予感が…………ね??
まぁ、そんなくだらない話はおいといて。
「さて、これからどうしようかなー。」
「そうね、…………あ、1曲踊ってくれませんか??」
「…………いいね。踊ろっか。」
「ん。両手に花でね。」
「そうだな。ちょっと大変だが。」
そのまま───────眼下にある校庭から聞こえてくる曲を伝って、1曲踊る。
踊る。踊る。踊る───────
「ほんと、良かったよ。」
「ん。どうしたの?」
「ほんとよ、どうしたのよ??隼人。」
「いや、ほんとに──────良かったなって。」
──────そうして、踊り切った。
「文化祭にダンスはちょっと時代があれじゃね??」
「だねーwww」
とかいう話を聞きながら。
「ほんと、平穏が好きだなぁ。俺は。」
「ふふっ、おじさんだねー。」
「やめい。俺はまだ年取った覚えはないんじゃい!!」
「あはははは。」
「ちょっとやることあるから。」
「なにすんの??」
「ちょっとな。」
俺はこの平穏を忘れたくない。盗まれたくない。だから───────
ちょっぴりかっこいいシーンです。シリアスパートです。シリアスは苦手…………。そんなシリアス好きな人に。これをあげよう。
https://kakuyomu.jp/works/16818093089367786734
これなら、シリアス好きでも大丈夫…………なはず。多分。きっと。maybe………なんちって。でもまぁ、シリアスですよ??ギャグが少なめなんで。
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