第2話 under the rose 彼岸花

彼岸花を家に入れてはいけないよ

誰かの聲がする

あれは死者に供する華 死人花

夏の影に浮かび上がる 見えぬまほろば

夏の残像に赫く赫く華は燃えゆ

香りすら無く 死の予感を放つ

華持ちて彼(か)の人は いつか見た空を仰ぎ

ひぐらしは夏の終わりを告げる

 

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