アルムガルド帝国へ

 バルアの背に乗ってラーナドゥール王国からセレディア王国の北の上空をとんでルシアス達はアルムガルド帝国へ向かっていた。

 

 ドラゴンのバルアの飛ぶスピードは速く

一日で帝国領内のまで来ていた。アルムガルド帝国の帝都アークスターまで飛んで都のすぐ外までくると帝都の兵士がバルアを見て叫んだ。


 「ド、ドラゴンだ!!」 

 

 「至急、将軍に報告を!」


 バルアの背に乗ってその様子を見ていたセシルがバルアに兵士達に近づくようにお願いした。兵士達はバルアが近づいて来ると死を覚悟した。


 「大丈夫よ!このドラゴンは敵ではないわ!」


 「セシル様!」


 セシルの声を聞いて安堵した兵士達はセシルに聞いた。


 「セシル様何故ドラゴンに乗っているのですか?」


 「私からの将軍や皇帝陛下に直接話すわ、貴方達はこのドラゴン、、バルアに手を出さないようにして。」


 「分かりました!セシル様、帝都の中へお入りください。」


 バルアの背から六人は降りると兵士達に連れられて帝都の中へと入っていった。


 初めて帝都に来たルシアス達はその広さに驚いていた。帝都は活気に満ちていて

市場では様々な品が大理に売られていた。

人の多さもとても多い。


 暫く歩くと巨大な城まで辿り着いた、兵士達が城の門番にはなして中に入ると今度は衛兵達に連れられて謁見の間まで向かった。


 謁見の間に来ると親衛隊の騎士達が左右に列を作って並んでいた。親衛隊の間を通り玉座まで進んでいくと皇帝であるレオニスが座っていた。


 「予定より帰還が早かったなセシル、その者達は?」


 「はい、陛下この者達はエマール王国で力を貸してくれた者達です、私の判断とラーナドゥール王国のエディ陛下の使者として連れてきました。帝都に早くつけたのもこの者たちの協力があったからでございます。」


 ラーナドゥール王国の使者と聞いてレオニスはセシルに確認した。


 「このアルムガルド帝国に仇なす者ではないのだな?」


 「はい、陛下。エディ陛下より書状も賜っております。」


 「そうか、見せてくれ。」


 セシルはレオニスの前にいき膝まづいて書状を捧げた。


 書状にはラーナドゥール王国もエマール王国の王子の元へと兵を派遣する事、そしてエマール王国の戦いが終わるまで帝国と協力したいという事が書かれていた。


 「ラーナドゥール王国も兵を派遣するのか。正直な話だが南東の道からエマール王国へと大軍で進軍するのは難しい、だがラーナドゥール王国と応じニール王子が敵を引き付けてくれるなら我が帝国の軍もエマール王国の王都に進軍しやすくなるだろう。」


 「私からもラーナドゥール王国の王に書状を送くりエマール王国へと軍を派遣しよう。」

 

 レオニスがそう言うとニールに援軍を出すのを反対していた臣下の1人がレオニスに意見した。


 「エマール王国とは関係が切れておりますゆえニール王子への援軍はわが帝国の損害にしかならないと思われます陛下。」


 「帝国がこれから発展するには武力だけではなく、他国の文化に触れ技術を学び協力し合う事が必要だと私は考える。ニール王子に協力して兵を派遣しよう。クラウディア将軍を呼べ。」

 

 「陛下、私とこのラーナドゥール王国の使者もエマール王国の戦いへと参戦させてください。」


 「そうか。しかしセシル、そしてラーナドゥール王国の使者よ良くやってくれた軍の準備が整うまで帝都で休んでくれ軍の準備が整い次第再び声をかけよう。」


 「ありがとうございます、レオニス陛下。」


 ルシアス達が衛兵に連れられて謁見の間を後にするとレオニスはエディへの書状乎かいて伝書鳥に書状乎託してラーナドゥール王国へと向かわせた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る