一歩目『寝坊と遅刻にひそむ悪魔』

起きるつもりだったよ

目覚ましのアラームは

セットしていなかったけれどさ

一度は七時には起きていたんだ


でもほら

休日特有の

空気の重たい感じ

わかる?


ベッドの上は間違いなく

ふわふわで軽いのだけど

だから余計に

身体からだが沈み込むっていうか


だから

その

十時を過ぎたら外へ出るつもりが

今、歯を磨いている


君の元気そうな声が

聞こえた気がするけれど

幻聴だよね


大丈夫

あと三十分経ったら

君の隣に立っているよ。



     Fin.





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