炎の神殿

夜鷹掌

夕暮れ

単色でそっけないんだ

あっちに行ってたのに、突然戻るなんて嫌

どこからが遠くて、近いの。

あなたの王国のこと

遅い、帰りの晩飯は勝ち負けなしでGG

ドロっとしててでも、酢酸の刺激なんて習ってないお歯黒の液体を飲み干すまで、生まれてきてるの。

シャドウを連れ込んだら、哀戦士のガッツポーズみたいで切ないんだよ

だから晴れ時々曇り。青い海に潜ってさ、すぐ砂漠の中心から叫んだ声聞こえたんだ

ありがとうって。だから、渚に海亀は夜を忍んで身体を打ち上げることがある筈なんだ。


船長に名乗りをあげて、昔よく端から端までツッツーと駆けた甲板にだって、みんなの憩いの空の下があって、

俺はありがとうをいただきますして、

今晩の荷物を陸に揚げるまで、片付けちゃう


トロイアが都市国家だった頃

海岸線からそう遠くない神殿には

摩訶不思議な贈り物を人間と呼び

有事においては、魂のそっから抜け落ちた

生き物をすら運ばない、無用の長物

荷物置き場にでもしてりゃ人も寄りつかないだろうに。若いって狙われる

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炎の神殿 夜鷹掌 @Hokerikon

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