「元彼より俺の方が好きって言わせてあげるから、俺にしときなさい。ね?」ー元彼を想って泣いていたら後輩に口説かれました

大町凛

第1章 White Snow

 <プロローグ>

「好きなんだ。俺と付き合ってくれるかな?」


少し照れた様子で私を見つめる。


私が頷くと、嬉しそうに笑った。




二人でカラフルにライトアップされたクリスマスツリーを眺めた。


彼が私の手をきゅっと握った。


「来年も、再来年も二人でこのツリーを一緒に見よう」

「うん」


今の子の気持ちをずっと忘れないように、毎年一緒にクリスマスツリーを見たい。



「あ。雪・・・」


「髪についてるよ」


手を繋いでいない方の手で髪にそっと触れられる。


「溶けちゃった」

くすりと微笑んだ彼は、そのまま顔を傾ける。



初めてのキスは冷たかった。


「大好きだよ」

と抱きしめられる。




彰とこのままずっとずっと一緒にいると思っていた・・・・


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