閑話#3 らいばーほーむの配信のごく一部
この回は短めですが、まあ、うん、おまけみたいなもんです。
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これは、らいばーほーむに在籍するらいばーたちの頭がおかしい(?)場面を一部切り取った物である。
◇
Side:天空ひかり
この日のひかり配信では、みたまたち三期生の自己紹介を見る配信を行っていた。
そして、みたまのターンでは……
「うばあぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~っっっ!」
ミュート芸をしたみたまがミュートを解除して第一声を聴いた瞬間に、ひかりは叫んだ。
【どうした!?】
【突然叫び出したぞ!?】
【ひかりん!?】
「ふぐっ、うぅ~~っ……!」
【なんで泣き出すんだよwww】
【この娘の何で泣いてんですかあなた!?】
『あ、改めまして……こ、こんたま~っ! 一人前の神様になるために人間さんたちの世界にやってきましたっ! 神薙みたまだよ~っ! おにぃたま、おねぇたま、よろしくお願いしまひゅっ――ふえぇぇぇんっ! 噛んじゃったよぉ~~~っ!』
「おぐああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そして、最初の挨拶を聴いた瞬間、ひかりは咆哮を放った。
【獣の如き叫び声で草】
【マジでどうした!?】
【きったねぇ声だなぁオイww】
「ぐっ、か、可愛いっ……なんて、可愛いのっ……わ、私の目に、狂いはなかったっ……!」
【どういう視点から言ってのそれ!?】
【あかん、ひかりんがおかしくなっとる!】
【いつもやろ】
【草】
「あぁっ、可愛すぎる……もう私、自分の活動とかどうでもよくなりそうっ……!」
【何言ってんですか!?ww】
【ちょっ、マジで止めないでくれよ!?】
【後輩見て泣き出し、叫び、止めそうになるVか……ひっでぇww】
この後も、ひかりは号泣したり泣いたり、涙を流したりした。
◇
Side:猫夜はつき
この日のはつきは、とあるゲームを実況中だった。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッッッ!!!!」
【草】
【草ァ!】
【草】
「オウカスゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
そのゲームとは、悪名高き某ホームランダービーである。
そして現在、はつきはオ○ルという、クソ梟と対決中であり、クソ梟が放ってくるオ○ルボールとかいう、ジグザグと横に移動する球をぶん投げてくるのである。
「オイ! 今当たったぞ!? なんですり抜けた!? くそぅ! こうなったら、梟の頭にボールをぶつけ――ン゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」
【これは酷いww】
【いやまあ、こいつマジクソだし……】
【実質、ここからが本番だと言ってもいいくらいだしな】
【はつきっち頑張れ! お前ならできる!】
と、コメント欄からの声援が飛び、その二十分後に、
「ッシャアアァァァァァァァァァァァァァァ!! もう起きて来るじゃないぞォォォォッッ!!」
ついに、クソ梟を撃破した。
【メッチャ叫ぶやんw】
【このあとテ○ガカスが来るけどな】
「何ィ!? 消える魔球だとぅ!? くっ、だがさっきのオウカスに比べれば……だぁぁぁぁぁぁ! タイミングがッ! つかめないッ! 激遅ボールを投げるんじゃないぞ!? しかもなんでこんなにノルマが多いんだッ! ぬああああああああああ!」
【この実況中、叫んでしかいないな、はつきっち】
【まあ、うん、このクソゲーはね……】
【このBGMに憎しみを抱きつつあるよね、これ】
「ハァ~~っ、ハァ~~~っ! は、はつきはこいつを殺すッ!」
【www】
【殺意に満ちてやがるッ……!】
そう言った三十分後。
「えー、はい、修行してくるぞ」
【修業は草】
【諦めんなよ! 諦めんなよ! どうしてそこで諦めんだよ!】
「いやもうこれ、諦めるとか諦めない以前の問題だぞ……なんかもう、いまのはつきに足りないのは、精神統一のみ……常に冷静でいれば、ティガカスを倒せると思うんだぞ……」
【まあ、うん、頑張ってな……】
【リベンジ楽しみにしてるぜ!】
【がんば!】
「みんなありがとう! はつきは強くなって帰ってくるぞ! それじゃあ、おつつきぃ!」
と、そう言って配信を終了させたはつき。
後日、修行の成果により、ティガカスに圧勝したが、その後に現れたラスボスに完膚なきまでに叩きのめされ、再び修行に出たそうな……。
◇
Side:宮剣刀&
この日、らいばーほーむに在籍する二人の男性ライバーが、とある企画に挑戦していた。
それは……
「俺、君のことが好きだっ! 俺と付き合ってくれぇぇぇい!」
「――はいぃぃっ! 喜んでぇぇぇぇッ!」
二十四時間ギャルゲー全力朗読配信である。
しかもこれ、セリフは文章通りに話すのではなく、なぜかうるさく言うので、なかなかの騒音である。
【うるせぇww】
【なんで告白シーンなのにいい雰囲気じゃねぇんだよww】
【こいつらやっぱやべー】
【さすがらいばーほーむ男組だぜ……】
「じゃあ、キス、していいか……」
「バッチコイ! じゃなかった、うんっっ!」
【間違えんなよっ!!ww】
【朗読とは】
「「ぢゅるる~~~~っ!」」
【汚ねぇぇww】
【お前らマジで汚いよww!】
【草】
【んはぁぁぁぁぁ! 二人のキスシーン! 素晴らしいッ! 最高です!】
【らいばーほーむの二人からでしか得られない栄養とキスシーンがあるッ!】
【腐女子が湧いてて草】
【お前ら、これで興奮できるのか……】
【業が深いな……】
配信はまだ残り19時間もある。
◇
Side:雪ふゆり
この日のふゆりは、自身で配信をしつつ、始まったみたまの配信を見ていた。
「そうですねぇ~、私自身学童のお仕事をしたことがありますがぁ~……やはり、笑顔で接することが一番の近道ですねぇ~」
【結構まともなことを言ってんなこいつ】
【ほほう、それでそれで?】
「それからぁ~……やっぱり子供は自分のことをお話したい! と思っていることがよくありますのでぇ~、しっかりとお話を聞いてあげて、相槌を打ったり、少し大き目にリアクションを取ると懐かれやすいですねぇ~」
【マジで理解してんのが草】
【ロリコン……】
【ちなみに、ショタとロリ、どっちが好き?】
「ロリに決まってますよねぇ~」
【即答かよ……w】
【もう、こいつはダメだ……】
「おっとぉ~、そろそろみたまちゃんの配信の方にも目を向けないとですよねぇ~」
【あんた配信中でしょうが!】
【何しれっと同期の配信見ようとしてんねんw】
【既にらいばーほーむしてんなぁ】
【らいばーほーむは動詞、はっきりわかんだね】
と、子供との接し方的なことを話す配信中、ふゆりは自身の推しであり同期の、神薙みたまの配信を見ていた。
そして、問題のシーンが訪れる。
『えっ、か、彼氏はいらないよ……?』
「ほあ!?」
【んん!?】
【どうした!?】
【みたまちゃんが彼氏いらないって言ってる】
【おおう】
「え、お、落ち着きましょう、お、落ち着くのですよぉ~……わ、私はロリコン、私はロリコン……よし、大丈夫ですぅ~」
【全然大丈夫じゃねぇ!】
【どんな落ち着き方だよそれぇ!?】
【フルオープンのロリコンかぁ……】
『え? う、うん、女の子の方が好き、だよ……?』
「キェァアアアァァァァァァァァァァァァァ!!!」
ドタバタバッターンッ!!!
突然の女の子好き発言により、ふゆりはまるで剣道経験者のごとき奇声(?)を上げて椅子からダイナミックに転げ落ち、気絶した。
【ふゆりん!?】
【ぬぐおあああああああああ! み、耳がッ、耳がぁあああぁぁぁぁあぁぁぁぁっっ!】
【あれ? っかしいな、イヤホン買い替えたばっかなのに、なんも聞こえん。不良品か?】
【ワイもヘッドホンが】
【私はイヤホン】
【被害がww】
【ってか、ふゆりん気絶してるww】
【草ァァ!】
【そうはならんやろ!】
【なっとるやろがい!】
コメント欄では色々言われていたが。
「あ、あいたたぁ~~……ま、まさか、みたまちゃんが百合趣味だったとはぁ~~~……これはチャンス……?」
【お前は自重しろ】
【やめろ! 変態が純粋ロリを取りに行くな!】
【大人しくしておくんだなぁ!】
『え!? だ、大丈夫なのかなっ!?』
ふと、画面を見れば、そこでは自身を心配するみたまの姿があり、ふゆりは
【雪ふゆり:で、でぇじょうぶですよぉ~……】
と、どっかの地球育ちの戦闘狂みたいな文章を送り、オフコラボしよう的なことをコメントし、更にはひかりまでもが現れて、みたまの配信はカオスになる。
尚、発端は大体ふゆりである。
その後、心配されたことにみたまの民から嫉妬されたり、いじられたりしつつ、心配された当人はそれはもう、見事な笑みを浮かべておったそうな。
尚、それが原因で、切り忘れた状態で三十分ほど放置される結果となったが……まあ、私生活が結局、配信時と大して変わらねぇ、というある種残念なのか、幸いなのか、よくわからないことになった。
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実ははつきの部分を書くに辺り、直前で例のクソゲーに挑戦してきました。オ○ルは殺す。ティガカスも殺す。ロビカス? 奴は地獄の果てまで追って抹殺する。
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