◯◯よりマシなレベルのクズ
熱々の白米と筋子
序幕
自分語り
おはよう!
または
おそよう!
誰に聞こえているかは知らないけど挨拶してみた。
何でかって?
んー…、まあ何となく!アハハ!
いちいち行動に意味を求める奴なんてよっぽど余裕がない奴か世界有数の合理主義だけだよ!(偏見)
つまり私は余裕を持った自由人という事になる。(個人の見解)
意味が分からないって?
考えるな感じろ!私も自分が何言ってるのか分からなくなってる際中だから勝手に考察して意味を付けといてくれ!任せたぞー!
…………えーと、ごほん!
ごめん…。ちょっと、いや嘘。私、今かなり気が動転してて話が纏まらないまま話そうとして空回ってしまった。
無駄話が過ぎて脱線して遭難しそうなので一旦落ち着こう。どうどう。ひっひっふー。
…よし。落ち着いた。
私が何をしたいのか。
それを語るには今の私に起きた、いや現在進行形で起きている事を知ってもらうのが1番なんだけど……。
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎!?⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎か!?」
ああ…、やっぱり無理そう心の問題的に。
取り敢えず結果を焦らずに事の経緯から話してみようか!
え…結論から簡潔に説明しろって?
うるさいなぁ。まぁなるべく圧縮して話すから聞いておいてよ。
それがこっちの、私の心の準備の時間にもなるんだしさ?
よし。まず私の事をお話ししようか!
(パチパチパチパチぃ〜!)
一人で自分語りしてるの恥ずかいしいから変にテンション上げてみた。特に意味は無い。
ごほんっ、
…私を一言で表すのならそれは「クズ」だ。
さっきまでの能天気さは何処行ったって話になるけど、私だって猿より知能指数が上の大いなる人類様の一員なのだ。自己分析くらい当たり前に出来る。
さて、そんなクズという言葉だがそれだってピンキリだ。
ボ◯ドルドのように一側面を切り取れば英雄になるクズが居れば、伊◯誠のように何処を取ってもクズ要素が油汚れの如くべっとりと染み込んだクズも居る。
例えを分かりやすいようにフィクションから選んだけど現実世界にも同レベルのクズは居る。教科書に載ってたりもする。暇な時に探してみてくれ案外面白いクズ発見があるから。
話がズレたので戻そう。脱線ばかりでごめんだが、そう言う所も私がクズだと認識している要因でもあるので覚えといてくれ。
ごほん、まず一つ目私は努力が大嫌いだ。
努力して望んだ未来を、若いうちに苦労しておけ、頑張った奴は偉い…などなど。
勤勉を讃え怠惰を嫌悪する。一般の価値観とはそんなものだろう。
だが嫌いだ。
一生懸命?努力?未来?a beautiful star?
知るか!私の辞書にそれらの言葉は全て黒塗りして検閲出来なくしてあるのだよ!
ゼハハハハハハっ!げほっ!ごほっ!む、咽せた…!息、苦し…!
「⬛︎⬛︎⬛︎り!⬛︎急⬛︎⬛︎⬛︎ま⬛︎⬛︎の⬛︎!?」
げほっ!ひぃっ逝ってしまうとこだった。
魂が半分くらい抜けた感じがしたよ。霊感無いけど幽体離脱って体験出来るんだね。
臨死体験かもしれないけど。
…さて次の二つ目に移ろう。
ごほんっ、二つ目私は他人に関心がない。
……うん。
当たり前じゃーんとか、誰もテメーに興味ねぇよ!とかなんか愉快なツッコミが飛んで来た気がするけど取り敢えず聞いて欲しい。
まず私の他人からの評価は好評という事。
気遣いに長け、親しみやすく、困った人が居れば誰にでも親身になって寄り添ってくれる。
誰から聞いただって?そりゃあ私の唯一無二の親友からだよ。心の友では無いけどね。
まぁこれを聞いて多くの人は私が関心が無いと言っておきながらバリバリ他人に気を配ってるように思うよね。
しかし繰り返し言おう。私は他人に関心がない。
何故なら、私がそう思われるよう振る舞っているだけでその人自体に一切の興味は無いのだから。
私は自分方位な人間、つまり自己中な奴だ。
私が人間関係で唯一注意しているのは己への評価。
他人からの好意や尊敬の感情は私にとっての安心なんだ。
安心を求めることこそ人間の目的だ。私は他人からの感情を思うがままに操作し支配する。それだけよ、それだけが満足感よ。それに何の不安感があるのだ。
まぁ要するに八方美人で良い子ちゃんぶってたってわけだ。
そのせいで私は特定の人と深く関わることがないままでいた。
他人からの感情を常に把握しているからか、悲しいとも感じずその方針は今も尚続いている。
更には私は聞き役に徹することが多いのだけどそれがなかなか好評で所謂聞き上手だった。
例え相手が私と全く趣味思考が合わなくても相手に満足げに趣味を長々と語らせる事が出来るし、それで好感度を上げてた。
こっちは顔と名前を覚えてすら無いのにね。
「⬛︎た!?」
そろそろ制限時間が見えて来たので次で最後にしようと思う。
まだまだ話し足りないけどしょうがない。
ん、自己紹介で終わるつもりかって?
…そう、なりそうだね…うん。私ももっと時間があると思ってたんだけどね。神も仏もクズは嫌いらしい。共感しかないよ、全く。
「︎や⬛︎⬛︎⬛︎来⬛︎…!⬛︎⬛︎遅⬛︎⬛︎だ⬛︎…っ!」
これで最後、私がクズである最たる証。
「⬛︎場⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎し⬛︎」
「C⬛︎A⬛︎、⬛︎⬛︎が⬛︎⬛︎ぇ⬛︎⬛︎。早⬛︎⬛︎と⬛︎⬛︎⬛︎く⬛︎よ…!」
私は、自殺願望者だ。
「⬛︎⬛︎蘇⬛︎⬛︎⬛︎ま⬛︎⬛︎⬛︎?」
「⬛︎が、⬛︎にや⬛︎⬛︎訳⬛︎⬛︎⬛︎ろ!?」
自殺した奴は親不孝者だと言われるが私からすればそういう考えは恩つけがましいと思える。
まさに『誰が産めと頼んだ』である。
愛を貰って何不自由なく暮らして、その恩を親に、そして社会に貢献して返す。
社会のシステムとはこうやって回って来たのだと義務教育で学んださ。
でも、だからなんだ。と、敢えて言おう。
私は自分が嫌いだ。消えろと願っている。
なのに飛び降りる覚悟も吊る勇気も持っていない。
他力本願で偶然を願い努力を怠り他人の評価でしか自分の存在価値を見出せない。
その上に自己嫌悪で消えることばかり考えるなど、何をしでかすか分からない危ない奴の思考そのもの。
だけど私は世間体を気にするちゃちな性格だったのが幸いし悪事に手を出す事はなかった。
良かった、ちゃんと道徳の授業聞いてて。
…まあその結果が今の私なんだけどね?
それでも殺人犯、放火魔、テロ首謀者、強姦魔などなど。そんな奴らと比べれば私はマシだよ。
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎な⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎!!⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎俺⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎っ!」
それに最後には自分で死んだのではないのだから、私の死は自殺ではなく事故死として記録される。両親は私の早死にを本来より軽い恨みの感情で罵るだろう。
…だから
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎か。⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎」
◯◯よりマシなレベルのクズだよね、という形式の擁護しか出来ないクズ。それが私だ。
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎」
私の独白、心の内でだけでも満足して消えたいから語った自分語りは誰かに訊かれてる気がする。何となくで根拠は無い。
でも、もし聞いていた人が居るなら念の為ありがとうって言っておくよ。
………何だか、眠いね。
そろそろ私も眠ってしまうらしい。
でも、何だかスッキリした。最後に仕舞ってた思いを吐き出せたのもある。
なので最後に一言言って終わりにしよう。
何処の誰かも知らない親切な人。もし会えたのなら一緒にご飯でも食べよう。勿論割り勘で!
……よし後は思い残すことは無いな。
もう、意識もだいぶ霧掛かってきた。
ああ…やっと消えれる。
やっと…やっと……や……と
…あーあと、死ぬとはいえ知らない男達に胸見られるの…恥ずぃ……ぁ………
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