第2話

みんなでAクラスに入ると黒板には座席表があった。

もちろん番号順だったためすぐに席に着いた。

周りでは前野さんをチラチラみながらざわついている。

俺は興味がないため窓から雲一つない空を見てぼーっとしていた。

するとクラスのドアが開いて誰かが入ってきた。


「このクラスの担任の柳田舞(やなぎたまい)だ!みんなよろしくねー」


「げっ。またかよ。今年はいろいろとついてなさそうだ。」

舞先生は去年も担任だった。しかもこの先生めちゃくちゃ俺のことを揶揄ってくる。


舞先生は俺が目立ちたくない性格だと言うことも知っているのに目立つことばっか押し付けてくる。


ただ親しみやすいため生徒からの評判は良かったりもする。


そんなことを考えていると舞先生がいきなり

「みんな席替えしたくないかー!?」

「え!?まじ!したいしたい!」

「流石舞先生!生徒のことわかってるね!」

「そうだろうと思って先生くじ引き作ってきましたー!さぁさぁ前から順に引いて〜」


周りの男子は前野さんやシロの近くになりたい!と手を合わせて願っている人が多数いる。


そんなかんやで俺の番になった。くじの番号を黒板で確認すると窓際の後ろから2番目。


「おっ、なかなかいい席引けた。移動するか」


ここなら大人しく過ごせそうだと思っているとシロがにこにこしながら近づいてきた。

まさかね。と思っていると


「じゃじゃーん!私さくの前の席!」

「え、最悪」

「そんなこと言わないで〜。しくしく」

「あーはいはい。そんなことより智史はどこなんだろ?」

「私より智史が気になるの!?」

ちょっと頬を膨らませてお怒りのポーズをしている。

「なんだその表情。かわいいな」

そんなことを言うとシロの顔がだんだん赤くなってきた。そして

「う、うるさい!さくのバカ!バカばーか!」


珍しい反応にちょっと驚いてると智史がこっちに歩いてきた。


「俺廊下側になっちまった。」


俺と智史は反対側の席。

ちょっと寂しい気持ちはあるが2人と一緒だと間違いなくうるさくなるから少しだけ安心した。

そう思っていると智史が

「颯太。初っ端から最悪の席引いたな。」

と苦笑いで話しかけてきた。


「まぁ、シロと幼馴染ってことはみんなに知られてるし多少注目度は下がるだろ」


「いや、颯太の後ろだよ。」と小声で言ってきた。


「ん?後ろってだれだっけ?」


俺が後ろを振り返るとそこにはそれはそれは美しい金髪美少女の前野朱音さんがいらっしゃいました。


前野さんと目が合うとニコっとした笑顔を向けられた。俺も笑顔で返し前を向いた。


周りの男子からは嫉妬の視線を向けられている気がする。


「前と後ろが美少女じゃ平凡には過ごせないだろうな。まぁっ頑張れ!」

と呑気なことを言いながら智史は戻って行った。


はぁ、まじでどうなるんだよ。


-朱音-

私は容姿が人より優れていることは意識している。周りの女子から羨ましがられたりするがあまり気分が良くないこともある。


それは男子からの視線。告白してくる人はいるけどみんながみんな私の中身を好きなってくれたわけではない。


ただ、可愛いからという理由でまともに話したことのない男子からも告白されることがある。


私はそれが嫌でいつも学校では誰に対しても同じ態度で仮面をかぶって生活している。


今年も仮面を被ろうと思って入ったAクラスの教室。いきなり席替えてびっくりした。そんな中周りでは私を見てコソコソ話している男子に少し溜め息がもれた。


窓側の一番後ろ。前には男子。本当は女子がよかったけど男子に囲われてないだけ良かったと思った。


私は前の男子が後ろを向いた時いつもと同じ笑顔を返した。しかし彼は少し顔を引きつらせた笑顔を返してきた。


いつもみんなが私に向けてくる顔ではなかったため少し戸惑った。けどあまり気にしていなかった。


「桜井くん」

私は少し彼に興味を持った。




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第2話読んでくれた皆様ありがとうございます。


初めて物語を書いたのであまりうまく表現できているのか不安ですが温かい目で見ていただければ幸いです。

恋愛の作品を書いてみたいと思い初挑戦させていただきます!いいね、フォローしていただければモチベーションアップにもつながるので良ければお願いします!今後デレデレの展開に繋がりますのでこれからも応援お願いします!


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いつの間にか彼しか目に入らなくなった。 さろめ @sarome0318

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