第22話 誘い

「コンゴトモヨロシク」


レオナルドの挨拶に見送られて、ブルームーンを後にした。



すると、ホテルを出たのを待ち構えていたかのように、芹澤のスマホが鳴った。


PK「ヨッピー、さっきぶりだけど、情報が入ったわ」


PK「廃線になった地下鉄の駅がダンジョン化したらしいの。かなりの人員が投入されたらしいけど、状況は良くないらしいわ」


PK「そこで、お鉢が回ってきたんだけど、どうする?ちなみに報酬は、鎧らしいわ」


「鎧って、増長天の?」


PK「そうらしいわ、でも、このタイミングで、できすぎよね」


「フィルさんは、怪しいと?」


PK「そうね、いい感じはしないわね、誘われてる感じよ」


PK「報酬があからさますぎる、きっと小手の所持者は、とっくにバレてるだろうし、狙われてるかな」


「俺が?それとも小手が?」


PK「両方だね、どちらかというと、

所持者の方が危ないわね。小手は誰でもつけれるけど、小手を求める適正な人材は貴重だからね」


「それってスカウト?」


PK「それなら、まだいいけど、Dead or Alive 、生死を問わず健康な肉体ってのも少なくはないからね」


PK「これから、こんなことは日常茶飯事になっていくでしょう。決めるのはヨッピー自身よ」


芹澤は、スマホを耳にあてながら、どんよりとした、くもった夜空をみつめていた。

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