第4話 カスな詠唱
僕達は真夜中の公園に立っていた、人気はなくて僕達二人(と畜生一匹)だけ。何をするのかというと、魔法の練習をするのが目的。そのため、僕は貸してもらったジャージを脱いで、例のハイレグに逆戻りしていた。……魔法ってなんだよ、バカじゃないのかな?
「それではこれより、暴発魔法”ハイレグレオタードを見ていると性癖がドスケベ魔法少女になっちまうッ! クソ、もう我慢できねぇ、膣内に出すぞ!!”の訓練を開始するパコ!」
「こころ、頑張って」
鈴の声援があっても、そんなに頑張れそうになかった。いや、そもそもだけど……。
「なんで出されてるの、中に!」
呪文の内容が、あまりにおかしくて汚らわしかった。どう考えても僕が魔法少女だし、むしろ呪文を使われてしまう側っぽい。何より、こんなのを口走りたくない。
「外に出す方が萌えるパコか?」
「この呪文、僕がエッチな目に合いそうで嫌なんだけど!」
「大丈夫パコ、実際に挿入させなくても使える魔法パコから」
そういう問題じゃないと睨みつけると、エロ犬は戒めるように僕を睨み返してきた。な、何だよ……。
「こころ、君にはまだ"視姦されたら孕んじまうっ! 視線が精子になって卵子と青春しちまう!! 真のドスケベは目で孕ますっ!!!"の習得は早すぎるパコ。段階を踏んで教えるパコから、早漏みたいに早まらないで欲しいパコよ」
「そんな魔法、ゴミ箱に捨てて焼却しちゃえ」
「精子を包んだティッシュの様な魔法ってことパコ? 中々ファックに富んだジョークパコね」
「ジョークじゃないし、今の状況が何よりジョークであってほしかったよ」
深いため息を吐くと、鈴が頭を撫でてくれる。僕のメンタルが崩壊しそうになるたびに、鈴は優しくしてくれた。元から優しかったけど、今日は特に優しい気がする。……そんなにまいってる風に見えるってことなのかな。
「……で、何をすれば良いの?」
少し落ち着いて、改めてエロ犬に尋ねる。鈴の手前、いつまでも気が遠くなっている姿でいるわけにもいかないから。クソみたいな魔法でも何でも、使えなきゃお先は真っ暗だし。
「魔法を行使できるパターンは色々あるパコが、今こころが出来るのは、妄想することパコ」
「どういうこと?」
「オナニーする時、シコいモノを考えてイクパコよね。その要領で妄想するパコ」
「……何を?」
「多数の30歳以上の男性たちが一斉に射精を行い、チ◯コを爆散させる瞬間をパコ」
バカみたいな指示が来ると、想定はしていた。だから、"は?"という困惑の声は抑えられた。ただ、そんな心構えが出来ていても、当然の如くそんな妄想はできるはずなかった。
「ド派手ならド派手な妄想だけ良いパコ。時速300kmで新幹線を追い抜く様な射精シーンで、空に大輪の精子が咲き乱れる感じのイメージを描けると、奴ら全員を空っぽに出来るはずパコよ」
「キモすぎる」
「花火だと思えばいいパコよ」
何で僕が、30代男性の精巣が空っぽになるような状況を想像しなきゃダメなのか。考えるだけで、頭がおかしくなりそうだ。絵面が汚すぎるし、物凄い抵抗感しかない。マトモに想像するところなんて、到底無理そうだった。あと、世の花火職人さん達に謝れ。
「イヤなんだけど」
「するパコ」
「無理なんだけど」
「ヤれパコ」
「クソなんだけど」
「致すパコ」
意味のない問答で、僕たちは対峙する。もっと他に手段はないのか、そう目で訴える。すると、エロ犬は何かを察したように目を見開いて。
「分かったパコ、ならばもう一つの案でイクパコ」
「そうして」
「……酷いやつパコね、こころは」
「何が?」
意味深なことを言ったエロ犬は、どうしてだか鈴の方を向いていた。……凄い嫌な予感がする、主にエロ犬がカスみたいなことを言う前兆みたいな。
「そういう訳で鈴、こころの代わりに妄想してあげて欲しいパコ」
「……私が?」
「そうパコ、多数の30歳男性たちが一斉に射精を行い、チ◯コを爆散させる瞬間を鈴が妄想するパコ」
「私、魔法少女じゃないよ?」
「鈴のイメージをこころの魔力で再現するパコ。イメージとしては、鈴がチ◯コでこころが金玉と言えば分かりやすいパコかね」
「なるほど」
案の定、カスみたいなことをエロ犬は言い始めていた。僕と鈴に全力で中指を立てながら、この世の終わりのような提案をしている。女の子がそんな想像できるわけないし、男の僕より嫌がることなんて、火を見るより明らかなのに。
「エロ犬、最低」
「こころが出来ないなら、鈴にイメージしてもらうしかないパコ。こころが不能なのが悪いんパコよ?」
「30歳男性たちが一斉に射精するシーンで勃起したら、僕は異常者だよ」
「そんなこころのせいで、鈴が30歳男性たちの貴重な一斉射精シーンで勃起する羽目になったパコ」
「そもそも、鈴は女の子だから勃起する訳が無いし」
「ふたなりにしろってことパコか!?」
「やったらお前を殺すから」
話せば話すほど、本当にバカバカしさしか伝わってこない。頭の悪さだけだったら、世界でも有数のバカさ加減だと、そこだけは自信を持って断言できそうだ。
「待って」
他にもっとマシな手段を、と言い募ろうとした辺りで、鈴がエロ犬に近寄っていた。殴るのかな?
「──やってみる、やらせて」
違った、鈴は正気を失っていた。エロ犬と会話しすぎたせいで、遂に脳が疲れ切っちゃったんだ。
「鈴、もう家でゆっくり休もう? 今日は久しぶりに沢山話せて、本当に楽しかった。男に戻っても、また前みたいに話してくれるかな?」
「もちろん、元々こころの方から離れていったし」
「……そうだっけ?」
「こころがからかわれるの、恥ずかしがってたから」
確かに恥ずかしがってたけど、鈴もそんなおちょくり方されるの嫌だと思って、だから距離感を考えようって考えてた。けど、鈴はそこまで気にしてなかったのかな?
確かに、よく相談もせずに何となくの雰囲気で伝わってるかもって思って、そういうことをしてた。それで寂しい気持ちにさせてしまってたのなら、僕は余計なことをしちゃってたのかもしれない。
……からかわれるのは嫌だけど、鈴と一緒なのは嫌じゃないし。
「って、ちょっと待つパコ!? 甘酸っぱい、愛液みたいな雰囲気を溢れさせるんじゃないパコ! 愛液じゃなくて精液溢れる妄想の話パコよ!」
「空気読め」
「ちゃんと読んだパコ。読んで、このままだと帰ってレズックス始めそうだから止めなくちゃという使命感でパコの膣内がいっぱいになったパコよ」
「何でもそっちに繋げるなっ!」
そう思った瞬間に、今までで一番キツイからかいが飛んできた。この犬は、もしかしなくても史上最悪の生き物かもしれない。報復として、ぺしぺし頭をチョップして脳震盪での脳破壊を画策する。
からかわれるの、恥ずかしいって言った側からのこれだったので、もしかすると本当に畜生で人の気持ちが分からないやつなのかもしれなかったから。
「やめるパコやめるパコ! パコの脳の処女膜が破れたらどう責任取ってくれるパコか!! マン国際問題として、出るとこに出て
「そうしたら、テレビで公開処刑の場面が見られるかもしれないね。お前、害獣も同然だし」
「公開去勢!? そんな残酷な娯楽が、この世界にはあるパコか。……流石はおち◯ちんランド、恐ろしい場所だパコ」
震えだしたエロ犬は、もう少しで脳震盪を起こすかもしれない。あとちょっとだと思ったところで、鈴が震えているこいつを回収していった。残念なことに、エロ犬はまたも生き延びることに成功していた。
「鈴?」
「こころ、大丈夫だから。……こころ一人に大変なこと、させないよ」
エロ犬の頭を撫でながら、ね、と優しい声で無表情に告げる鈴。ただ、やっぱり目の方は分かりやすくて、任せてと訴えているみたいだった。
「でも鈴、クソ巫山戯たド汚い光景だけど、そんな想像できるの? ……我慢、できる?」
「やってみる、それから考えてみる」
そう言って、鈴は目を閉じた。閉じてから、暫く目を開けなかった。今頃、鈴の中では30代男性が集団で勢い良く射精するシーンを頑張って想像しているのだと思うと、涙が出そうになる。
何が悲しくて、そんなものを妄想しないといけないのか。この世界、というか異世界の方は間違いなくナニかを間違えていた。そうして、カップラーメンが出来そうなくらいの時間、目を瞑っていた鈴が目を開けて、一言。
「幾ら頑張っても、30人のこころ達が一斉に射精するシーンの妄想しか出来なかった」
「おぉ、なるほど考えたパコね。射精シーンの帳尻さえ合わせられれば、後はこころの射精力が物を言うパコからね。若いこころの射精シーンなら、弾丸の様な射精だって想像するのは容易いパコ。鈴、合格だパコ!」
「やった」
「待ってよ!?」
鈴がおかしなことを言っている。ちゃんと鈴なのに、言動が明らかにおかしい。教育上不適切な異世界の言語を、少し理解してしまっていた。そもそも、30人の僕って何なの!
「なんかおかしいよ!」
「いまさら」
「そうだけどさ!」
やっぱり、鈴は完全におかしくなったわけじゃない。ちゃんと常識を忘れないままで、変なことを言ってるんだ!
「鈴、あんまり染まりすぎると、口から出る言葉が全部エッチになっちゃうよ!」
「えっちな私は……キライ?」
「それ意味合いが違うよねっ」
笑ってないのに分かってしまった、鈴は完全に面白がってる。この状況や、後は頭を抱えてる僕とかも面白いって思ってそう。そうだった、面白がって綾波系女子を目指した女の子だったよ、そういえば!
「それに……」
「……これ以上何かあるの?」
味方かと思ってた人が、実は愉快犯だったのでは。そんな考えが頭によぎる中で、鈴はソッポを向いてボソッと一言。
「──こころでしか、上手く想像できそうにないから」
「……え?」
ちょっと勘違いしてしまいそうなことを言って、鈴は少し距離を取った。僕の方を向かずに、エロ犬に話し掛ける。
「魔法、使える対象はいないけど、どうするの?」
「パコに使えば良いパコ。成功すれば、聖キガクルーウにいる本体のパコが射精するパコからね」
「分かった、こころ」
「え、あっ、な、なに?」
動揺してる僕なんて、まるで気にしてないみたいに鈴はやっぱり無表情で。
「魔法、使ってみよ?」
でも、頬がほんのりと赤い。無表情なのに、やっぱり鈴は分かりやすかった。
「……うん」
それに、ちょっと気まずさを覚えながら一歩近づくと、鈴は一歩遠ざかった。
「鈴?」
「こころはその場で、ここから魔法を使う」
「鈴、NTRごっこの前振りするのは結構パコが、分担魔法は手を繋がないと使えないパコ。前振りじゃなくて腰振りを頭の中で完成させるんだパコよ」
ピトッと、鈴の後退が止まった。一歩ずつ近づいても、もう逃げない。
「それ、ほんと?」
「本当パコ。鈴のイメージとこころの魔力、これを赤ちゃんを作る様に混ぜ込む必要があるパコ。つまり、この手繋ぎは実質セッ◯スだパコよ」
「……そう、なんだ」
鈴の隣までくると、チラチラと視線を向けては逸らしてを繰り返す。照れてるってことが丸分かりで、そんなことをされたらこっちも変にドキドキしてしまう、なんか落ち着かない。
「その、手、繋いでも?」
「いい、よ」
お互いにカクカクしながら、何回か逡巡して、それても何度か指を触れ合わせるとビクッてしてしまう。思えば、鈴は僕が、その……出している想像してたんだと思うと、変に意識してしまう。その僕が30人くらいいたのは、何かのバグだと思うけど。
「なに愛撫してるパコか。早く繋いで結合するパコ」
「空気読め、エロ犬!!」
「読んだパコ。読んだ上で、入れないうちに絶頂されては困るパコから言ったパコよ。やらしい雰囲気には十分パコから、後はパコるだけなんだパコよ」
「やらしいとかいうな!」
余計に手を繋ぎにくくなることを言われて、妙に神経が尖っている気がした。鈴の指がかするだけでビクッとするし、中々踏ん切りがつかない。
「す、鈴。せーので繋ご?」
「……うん」
変な汗が止まらなくなりそうだったから、思い切って提案すると鈴も頷いてくれて。せーのと二人で言ってから、何とか僕たちは手を繋いだ。
柔らかくて、温かい女の子の手。幼馴染の、小学生の時は頻繁に繋いでいた鈴の手。それなのに、今は何か……照れる。
「今のこころは、女の子の手だね」
けど、鈴は手を繋いだら、なぜだか一人落ち着いていた。顔は赤いままだけど、しっかりと手を握ってくれる。僕が女の子だって思うと、意識しなくなるんだろうか。
……何でだろう、良いことだと思うのに、少し複雑。
「それではこころ、鈴、意識は十分し合っているパコから、後はこころがしっかりと魔力を運用するだけパコよ」
「ど、どうするの?」
「エロなことを考えて、ムラムラ来たらそれが魔力だパコ。しっかりと股下を愛液でビチョビチョにして、クロッチ越しに分かるくらいに興奮してくれたらパコが興奮するパコよ」
「死ね!」
最悪すぎる情報を叩き込まれて、でも咄嗟に僕は想像してしまった。……どうしてだか、鈴の肌色を。
きっと、変に意識させられすぎて、そっちに思考が寄ってしまっているんだ。手伝ってくれてるのに、ごめん鈴……。
「鈴、こころは魔力を練れているパコか?」
「…………温かく伝わってくるこれが、そうなの?」
「そうパコよ。こころは今、エッチな気分になっているパコ」
「おー」
「おー、じゃないよ!」
全力で恥ずかしくなりながら、早く魔法発動しろっ、と願って。すると、鈴からボンヤリとナニかが伝わってきた。温かいような、熱いような何かが。
「こころ、イメージが伝わってきたパコか?」
「これ、そうなの?」
「来てるみたいパコね。鈴の中でこころは今、射精している最中だパコ」
「死ね!」
「そういう訳で、呪文を唱えちゃって欲しいパコ」
僕は鈴のエッチなことを考えちゃってて、鈴は僕のエッチなことを考えている。恥ずかしくて逃げ出したくなる気持ちを抑えながら、僕はやけくそ気味に叫んだ。
「”は、ハイレグレオタードを見ていると性癖がドスケベ魔法少女になっちまうッ!! クソ、もう我慢できねぇ、な、膣内に出すぞ!!!”」
あまりにも終わっている呪文、ハリー・ポッターに存在していれば許されざる呪文になっていること間違いなしの詠唱。その結果は……。
「ンほぉ~ーーーーっ!??!?
パコのおち◯ちん、スゴイのぉ!?
パコパコしてないのに、イクのが止まらないパコぉ!!!
30人分のこころの射精が、パコのパコからパコパコしてるパコォ♡」
世界一聞きたくない喘ぎ声で、僕たちは魔法が成功したのを確認できた。最悪すぎる深夜の魔法、家に帰ったら、今日は悪夢が見れそうだ。魔法って、もっと素敵なものだって思ってたのに。
「嫁、ごめんパコ。パコはこころに汚されて、パンツグチョグチョになっちゃったパコよ……」
……こいつ、早く不能にならないかな。
《hr》
所変わって、こころ達が住む地方都市のとある地下室。そこは、怪しい黒いフードを被った集団が存在していた。その集団の名は──NTR推進委員会。
勝手に魔法で地下開発を行い、自分達の拠点である珍宝殿を行政の許可を取らずに拵えた犯罪集団であった。
その中枢部には、何やら大仰なモニターや心拍数を測る様な機械、その他諸々が存在していて。一人の壮年の男が、じっくりとモニターと機械を見比べていた。
『ま、マズイ、ロリショタが尊過ぎてイってしまうっ! エロアニメ特有の許された合法姦で、チ◯コがリラックスを止められない! くそッ、射精るぞ!? うおぉぉーーーーーーーっ!!!』
モニター越しに、一人の中年が一物を暴発させる。その様子に、モニター越しに見ていた男は舌打ちをした。愚かな、と呟きながら。
「己の射精もコントロールできぬか、愚物な一物め。バベルの党公認サポーターであるNTR推進委員会の名が穢れるわっ」
苛立ちを隠せずに、男は舌打ちをした。このままでは、いつまで経っても"クッ、なぜ私のアソコが疼いているっ。……ま、まさか、先程の電波は発淫性のモノだったのか!?"が発動できない。計画の主導的な立場である男には、この遅漏の如き遅延は許せそうになかった。
「何か手を打たねば、怨敵パコリイヌもこちらに来ているのだからな」
男はわずかな焦燥を感じつつ、策を巡らせる。このままでは、万全の準備をしているパコリイヌに計画を完堕ちさせられた挙句、聖キガクルーウのネットで、"バベルの党支持者の計画 アナル◯ックス後の尻よりガバガバ"という記事が、射精した精子の数くらいばら撒かれるかもしれない。それだけは、誇り高い童貞として阻止しなければならなかった。
「我々の射精準備が整うまで、パコリイヌの邪魔をする必要がある」
独り言を呟いてから、彼は策を巡らせた。パコリイヌはオチ◯チンランドの住人を慮っている。その事実に、彼は目を向けて。
「なれば、足元のこの街を、性なる魔法でガバリ散らかすのみ、か」
ブツブツと呟きながら、どの魔法と策を種の如く仕込むのかに思いを馳せた。彼にとって、この世界の住民などは、性治的情事が未発達の野蛮人に過ぎないのだから、何ら罪悪感もない。
彼はモニターに目をやった。また一人の同志が、耐えきれずに射精をしていた。この早漏問題についても、早急に対処する必要がある。無限に舌打ちとマスカキが止まらなくなりつつあった。
彼は遅漏も嫌いだが、早漏も嫌いであったから。彼は、ちょっと同志たちを見下していた。
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