第28話
生命力変換の短剣の魔力を使い、エリーゼの協力元で聖なる腕輪オルゴーの能力の1つである【聖魔変換】を使って聖気を生み出す。
聖気を使った結界をオルゴーに組み込んだ結界の首飾りの【結界生成】の力で小規模な結界を貼った。
「狭いけどこれなら問題はなさそうだな。」
『1日くらいならレベル4のアンデットからの攻撃でも耐えられる強度にはなってるはずよ。夕食を食べて睡眠を取りなさい。深夜には集まってくるわ。』
「そうだな。」
ここら辺はアンデットモンスターが夜には沢山現れるだろう。洞窟に貼られた聖なる結界からかなりの距離を進んだことだし。
俺は夕食にも賞味期限が切れそうな果物を食べ、夕食後はすぐに仮眠する。
『アカメ、起きなさい。集まってきたわよ。』
「ん、ああ。分かった。」
まだ日が出ている内に仮眠したことでまだ眠気はあるが、これから活動する分には充分に眠れた。
寝袋を脱いでテントから出ると、聖なる結界の周りには特にゴースト系が多いが数多くのアンデットモンスターが屯しており、聖なる結界に攻撃を仕掛けている姿を目撃する。
「はぁ、本当に多いな。エリーゼ、レベルが高いアンデットだけ教えてくれ。」
『分かったわ。』
エリーゼの鑑定や魔力感知の力を借りてレベルが高いアンデットモンスターがどの位置にいるのかを表示される。
「うわっ、レベル4が5体もいるのかよ。」
エリーゼが表示したのはレベル4が5体、レベル3が37体もおり、それ以外のアンデットモンスターはレベル2やレベル1だろう。そんなアンデットモンスターは数えられないほどに集まっているのが分かる。
レベル4の内、ゴースト系アンデットモンスターが3体おり、優先的に始末するのはこの3体のアンデットモンスターだろう。
俺は聖なる腕輪オルゴーの魔力を聖気に変換すると、魔力銃の1発の魔力弾へと送って聖気の弾丸に変えると引き金を引いた。
聖気の弾丸が命中し爆発すると、辺りに聖気が撒き散らされる。それだけでレベルの低いレベル1は即死し、レベル2は距離が近いものは死に離れているものは重傷のダメージを与えている。
聖なる腕輪オルゴーの魔力を使ってもう1発分の聖気の弾丸を作ると、先ほどと同じ様にレベル4のゴースト系アンデットモンスターへと放ち、その周囲のアンデットモンスターと一緒にレベル4のアンデットモンスターを倒した。
「これで2体で200経験値か。」
これまでの探索でレベル二になってから2869の経験値が貯まった。ここら辺は格上のアンデットモンスターが多くいるから貯まりやすい。
俺としては格上でも倒しやすいアンデットモンスターが居るからこそ簡単に経験値を貯められるが、生命の樹セフィロトの聖なる結界に守られている土地に移動したら、これほど簡単には経験値は貯められないだろう。
だからこそ簡単に経験値が貯められる内に貯めて置きたい。ここで聖気の弾丸を使えば簡単に倒せるレベル4のアンデットモンスターが複数現れたのは行幸だ。
オルゴーの魔力が回復するまでは俺が残して置いた3つ分の魔力を使ってレベル1のアンデットモンスターや瀕死のアンデットモンスターを倒していく。
「これだけ集まると魔導具の魔力を使いたくなってくるよな。」
『分かってると思うけど駄目よ。魔導具の魔力は眠る時に聖なる結界を貼るのに使うのだから。』
「分かってるって。でも、これだけいると一気に聖気を使って一掃したいよな。」
続々と森の中から湧き出てくるアンデットモンスターに少しげんなりとして来るが、これが全て経験値に変わると思えばやる気にでも変わってくる。
1時間に2回のペースで聖気の弾丸に寄る爆発でアンデットモンスターを倒しながら、途中で仮眠を取っては起きて聖気の弾丸を撃つを繰り返し行なった。
陽の光が森の中に当たるようになりゴースト系アンデットモンスターが姿を消した頃には経験値は5647になっているのだった。
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