第20話
そうしてエリーゼからアドバイスを受けて取得した魔力感知のスキルはアクティブスキルだった。
早速レベルが上がったお陰で使用量が増えた魔力を2つ分と更に魔導具の力を借りてもう2つ分の魔力を使用してみれば、聖なる結界の外に居るアンデットモンスターを距離がそこそこ離れていても視覚以外で感じ取れる。
他にも聖なる結界の中に居るからか聖気が感じ取れる他に、身に着けている魔導具から俺自身以上の魔力が籠っているのが分かった。
エリーゼからのアドバイスでは魔導具の魔力を引き出せると言っていた。俺はそれが出来るのかを確かめる為に魔力操作の魔力を魔導具の力も加えて4つ分の魔力を使用して確かめてみた。
すると、すんなりと魔導具内の魔力が動き出したのを確認する。これなら魔導具の魔力を使うことも可能なようだ。
「これなら魔力が使いたい放題に感じるぞ。」
『魔導具の魔力は補充しないと無くなっちゃうから気を付けてね。オルゴーは自然回復で魔力が回復するから良いんだけどね。』
「そうなんだ。分かった。気を付けるよ。」
魔導具にも魔導具で色々とあるようだ。使用した魔導具の魔力は、魔力が最大まで回復している時にでも少しずつ戻して置いた方が良さそうだ。
動かしていた魔力を魔導具に戻して、次に俺はレベルアップした時に回復した自分の魔力を使って聖なる腕輪オルゴーへと移動させていく。
そうして移動させた4つ分の魔力を聖気に変換する。そして魔力が変換された聖気は魔力換算で1つ分しかなかった。
今の俺では変換効率がもしかしたら悪いのかも知れないが、それでもエリーゼの力を借りずに自分で聖気を使えるようになったのは嬉しい。
でもこれで回復していた俺の魔力は魔力操作に4つ分使用している為、完全に0になってしまっている。
折角、魔力が増えてもこれからも魔力の使用には注意が必要なようだ。
「実験だったけど、折角自分で変換したんだし、この聖気を使って攻撃でもしてみるか。」
魔力にして1つ分の聖気を魔力銃に動かして行くと、狙いを付けて遠くのアンデットモンスターが固まっている場所に向かって照準を合わせて引き金を引いた。
そして命中と同時に弾けた魔力弾は辺りに聖気を撒き散らすことで、固まっていた大半のレベル1のアンデットモンスターを一掃することに成功する。
「凄い魔力を使うけど簡単にアンデットを倒せるのは便利だな。」
『魔力の運用に注意しないと魔力切れを起こして大変なことになるから気を付けなさいよ。』
「そこは分かっているつもりだよ、エリーゼ。」
今は魔力感知に魔力を使用していないが、本来なら魔力操作で4つ分の魔力を使い、魔力感知で更に4つ分の魔力を常時使用するから俺自身の持つ使用可能な魔力は0だ。
基本的にこれからは聖なる腕輪オルゴーの魔力を使用して戦い、予備には身に着けている魔導具から魔力を集めて使用する予定だ。
とりあえず俺が今することは消費してしまっている魔導具の魔力を最大まで回復されることと、今現在も集まって来ているアンデットモンスターの数を減らすことである。
でもその前に俺はエリーゼに力を借りて聖なる結界の修復だけは先にやって置かないといけないだろう。
ここまでの間にレベル4のアンデットモンスターからの攻撃を受けて聖なる結界の耐久力がかなり消耗しているはずだからな。
そうしてこの日は聖なる結界の修復と魔導具の魔力を最大まで回復させることの2つを行なうだけで1日が潰れてしまった。
エリーゼの力を借りて放った聖気の弾丸が起こした爆発による浄化も流石に1時間くらいで効果が切れてしまった為、次にアンデットオブアナザーワールドを始める時には集まって来たアンデットモンスターの掃討から始めないといけないだろう。
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