第4話 最初の手を握るための陰謀(1)


 私たちが使い魔を召喚した日、呼び出された精霊と悪魔は側近の侍女として任命された。



 私たちは召喚した精霊に「Eriterna」、悪魔に「Luciela」という名前を与えた。



 精霊と悪魔を召喚したのに、なぜ天使を召喚しなかったのか疑問に思う人もいるだろう。天使は神々に仕える存在として知られており、既に主人がいる可能性が高い。私たちの力で天使の意志を曲げて従わせることは不可能ではないが、あえてそうする必要性は感じなかった。



 一方、精霊や悪魔は比較的中立的な存在だ。私たちの力を上手く使えば、簡単に側近として従わせることができる。



 召喚後、密かに彼女たちと今後の計画について話し合った。



 翌日、私たちは重要な任務を実行に移した。それは、私たちの母に緩効性の毒を投与し、不妊の確率を上げようとした側室の陰謀に関する証人を確保することだった。



 私たちは悪魔の「Luciela」に、手段を選ばず側室の護衛兼執事である「Chabert」を連れてくるよう指示した。



 その後、私たちは独自に作り出した異次元空間に入った。



 実は、私たちは母の胎内にいた頃から、側室側の策略や重要人物の存在を知っていた。そして、その人物こそが今呼び出そうとしている「Chabert」だった。



 もし「Chabert」を私たちの計画に取り込むことができれば、側室側を追い詰める上で大きな役割を果たすはずだ。



 しばらくして、「Luciela」が「Chabert」を連れて私たちのいる空間に到着した。















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