足を使ったストレス発散法
裸足ストーリー
嗅ぐ
夜8時。
「ただいま。」
誰もいない家にいつものように声をかけ、そのままベッドに腰かける。
自分の足をぼぉっと見つめながら、今日あったことを振り替える。
嫌なこと。
うまくいかなかったこと。
一日のストレスが涙と一緒にこみ上げてくる。
しかし、そんなストレスも私の足がすべて発散させてくれる。
「蒸れてるうちに脱がないと…。」
片足をあげ靴下をゆっくりと脱ぎ始める。その靴下を裏返し、一日中足の裏が触れていた部分を両手でしっかりと広げる。そして、目を閉じて息を吸いながら、ゆっくりと鼻に近づける。
「ンスンッ!!ッハァーーーッ。」
靴下に溜まった一日の疲れが、匂いとなって私の頭の中を駆けめぐる。
最初は好奇心からだった。自分の足の匂いがふと気になって嗅いでしまった。その瞬間、匂いによる不快感とともに、何かに頭の中をくすぐられるような感覚に襲われた。その感覚を知ったときから、ずっとこうしてストレスを発散させている。
「スゥーーーッ。ッハァーーー。ハァーーー。」
もう片方の靴下も嗅ぎ終わったところで、今度は裸になった自分の足を再びぼぉっと見つめる。
「もう…我慢できない……。」
さっきとは違う感触。足の裏のやわらかい感触が、さっきよりも強烈な匂いとともに鼻にピタッと触れる。
「スゥーーーッ!ハァーーー。スゥーーーッ。ハァーーー。」
余すことなく、匂いを頭の中に充満させていく。そして、少しずつ指の付け根のほうに鼻を移動させながら、息もだんだん荒くなっていく。
「スゥーーーーーッ。ハァーーーーー、ッ!!あっ!あ、やばっいっ!あッ、たまッ!まッしろにッ!なッッッッ!!!!」
自分の足の匂いで頭の中がいっぱいになり、今日一日のストレスがすべて吹き飛ぶ瞬間。その気持ち良さに、体のほうもピクッピクッと震えが止まらなくなる。
「ハァーーー。ハァーーー。ハァ。あしたもがんばろ。」
もうすでに乾ききってしまった靴下を片手に、すっきりとした表情でシャワーを浴びにいく。
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