9月19日 空白と余白

 授業のキャンプと、友達と言った旅行が町道上手いこと重なってしまったもんで、なかなか日記を書く気力が起きなかった。昨日は完全にさぼったけどね。


 キャンプの思い出は――いろいろあるのだけれど、最終日の徹夜が一番心に残ってるかな。


 その夜に限って徹夜が許されていたので、班のみんなで机を囲んで、いろんなことを話した。大半は恋バナに占められていたけれども。


 自分はそういう、人に面と向かって話せるようなエピソードがない。意中の人がいないのかと言えば嘘になるけど、細切れのエピソードだけを意気揚々と掲げるのも場違いな気がして、お茶を濁しながら聞き手に回る。当事者の感覚で心情を鮮明に語ってくれるので、創作の引き出しが増えたいいきっかけになった。


 フラグが経ったら報われるわけではないのだなと、ここまで難解だからこそ面白いのだなと、そういうことを思った。


 参加者の半分が寝たところで、舞台はワードウルフに移る。これやインディアンポーカーみたいに人と対話するゲームが心底苦手なんだなと自覚する。人狼ですらないのに、口を滑らせて何回も吊られたしな!


 途中で「ファンタジー小説」というお題が出てきて、つい「中学時代に書いてたな」と口を滑らせてしまい、別の意味で困った。「タイトル言って」という要望は人狼バレが加速しかねないのでやめたが。結局別の人が人狼だったのでセーフ。運よくつられなかったし万々歳。


 それは小学生のころから中学時代の途中まで書いていた、多分。完結させてないのでそれは言わないのか?


ここカクヨムにすら上げてない、ノートに書いてたやつ。ゲームの世界に入って冒険するというストーリー。もちろんエタり、引っ越しと同時に原本を捨てた。これをリアルの友人に読ませて、イラストも描いてもらったの、今考えても幸せすぎる。今じゃ彼らも忘れているだろうに。彼らは今何をしているんだろうか? この作品を読んで、何を感じたんだろうか? 真相は闇の中。


 その後、出身県を話すと、とある部活に所属していた子が「自分の競技で君の県だと、この高校が強豪なんだよね」と教えてくれた。それは自分の母校だった。そこまで有名だったのかと、思わず自分でもうれしくなる。その部活と自分は何の関係もないのだけれど。顧問の先生も有名だったので、その先生の写真と、特徴的な制服について少し話した。


 最終日で一気に仲良くなれた気がした。もっと早くから話しておけばよかったな。


 そんなこんなでキャンプ編は終わり。昼の12時に帰宅したのだが、昼食をとった後に昼寝をしたら、真夜中の3時だった。いくら何でも疲れすぎでは? まあテントだと熟睡できなかったし、最終日は徹夜してたからな。


 ってか、昼飯に食パン一袋食べた時点で何かおかしいと思ってたんだ。普段は八枚切りでも3枚くらいだから。最近パンを食べてないから実家時代の記憶になるけど、多分そのくらいだった気がする。


 その次の日には友達と静岡旅行。


 宿泊場所を値段だけで決めないこと(Googleの口コミもしっかり見ること)が大事だと思った。


 あと、2泊したのだけど、自分が予約を担当した宿の宿泊予約を一月勘違いしてしまっていた。畜生。キャンセル料92パーセントか……。ってか追加料金のシステムはサイトに載ってなかったんですけどどういうことです?


 楽しかった記憶を思い出すと、海に入ったことと『さわやか』を食べたことだな。あと御殿場のアウトレットに行ったこと。


 アウトレットでストウブを買っとけばよかったなあ。ATMが遠すぎて戻る気にならんかったけど。


 スニーカーをアウトレット価格で何足か買えたことと、目当ての紅茶店に行けたのがよかったな。

 

 帰り際に少しもやもやしたことがあったので、念のために触れておく。


 結構言いたい放題言っているので、いったんブラウザバックしてもらって、目次から次のエピソードを開いてもらえると嬉しい。別に気にしないならいいけれど。


 帰りのバスを待っている途中、小学生くらいの子を持つ家族に話しかけられ、少し話した。読書が好きだと言ったら「小学生の時に学習漫画は読まれましたか?」とやや強引に舵を切られたのが引っかかる。まあ読んでたからいいけど。


 自分が学習漫画に嵌ったの、娯楽と交友関係が制限された中で面白いと思えたから図書室に籠ってただけだからな。親も最初は禁止にしようとしていたが、学習系なので強くは言えない感じだった。つまり、ぼっちが時間を潰す策。しかも、自分の感覚的には勉強しようと思って読んでないし。


 事実、スマホを持ったり、アニメの話が合う友人を見つけたときには読書量が減り、高校時代は読書量がほぼゼロに近くなった。そのせいで読書習慣がなくなり、今の自分が苦しんでいるのは滑稽だな。これは完全に自分のせいだが。


 自分の過去を踏まえてアドバイスをさせてもらえるのなら、親が強制するのは違うと思う。まずは人と関わらせることを主軸に、それでも成績が心配ならそれとなく促すくらいでいいと思うな。なんとなくの雰囲気で語って申し訳ないが、人の成功例を鵜呑みにするだけでは子供が真の意図に気づかないと思うよ。


 クリスマスにのび太パパが勝手に偉人伝だか百科事典を買ってきたやつくらい悪手ではないか? 子供心にはあのシーンは理解できなかったな。当時はそういう時代かと無理やり納得したけど、こうして少し成長した今ならわかる。あんな成績の息子に、少しでも勉強に興味を持って欲しかったんだろうな。


 あと、直接的な歴史漫画やドラえもんで算数を学ぶマンガを勧めるより、『○○のサバイバル』『実験対決』『○○のひみつ』のラインナップでとっかかりを作った方がいいと思うな。こう、「この漫画面白いな!」っていう原初的な興味を布教する、みたいな? そのうちストーリー以外のコラムでも眺めるようになるでしょ。


 その子の将来の夢が一時的なものでもいいから定まって、その夢が叶うように正当に努力していけるといいね。親は夢を人質にしたり、過度に現実で押しつぶしたりしないってことを踏まえて、手放しで応援してあげられると善いのだけど。


 なんか古い鏡を見ているようで怖くなったから、感情に任せて書き殴ってしまった。実際に会話した時はここまで強い言葉を使わなかったけどね。


 彼らが降りるとき、僕に向かって手を振ってくれたのでいい人たちだと思った。バスが発車するまでずっと振ってくれたんだぜ。


 教育に熱心な家庭ではあると思うので、彼らが納得できるペースで進んでいってほしいと思う。

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